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ハッピーエンド15 ページ15

攘夷浪士。

天人及び幕府に反抗する集団と言われている。

真選組の結成は、攘夷浪士に対処するためだと聞いたことがある。

つまり彼らが攘夷浪士で間違いなければ、沖田さんにとってこの男達は、敵。

すぐに沖田さんは私を自身の背中に回し、密着するように庇う。

その様子をみた男たちは、ケラケラと笑いだした。


「休暇中にすいませーん、邪魔しちゃって!」「武器なんてお持ちじゃないですよねぇ?」「そりゃデートなんだからねぇに決まってんだろ!」


「ッチ…めんどくせぇのに捕まった」


煽りの声を完全無視して、彼は冷静に視線を動かす。

こんな沖田さん、知らない。

私は、今彼のすぐ後ろにいることに恐怖を覚えてしまった。

強い殺気が、肌を刺したからだ。


「あ?武器?んなもんてめぇらカスには必要ねぇなァ。お遊戯会にならねぇように全力でかかってこい、殺してやりまさァ」


その瞬間。

目の前の沖田さんが一瞬にして消え、爆風が立ちこめた。

気づいた時には、私たちの前にいた男三人は殴られていて。

吐血しよろけている。

軽快に走り、刀を持っていた男の手首を蹴り上げる。

刀を落とした瞬間、腹を思いっきり蹴る。

四人、五人と、ものの数分で倒していった。


「喚くだけ喚いてこれで終わりですかィ。お遊戯会にもならなかったねィ」


振り向いた沖田さんの目が鋭く、怪しい赤の光が差していて。

ドクン、と心臓が重く嫌な音を立てる。

そう思った時、後ろに気配を感じた。

けど感じた頃にはもう遅かった。


「あんま調子乗んなよ兄ちゃん!一歩でも動いてみろ、この女を殺す」


え…。

短刀が、私の首筋に冷りと当たった。

呼吸と心臓が一瞬止まり、手汗が滲む。

な、にが起きてる、の…。

一人の攘夷浪士が私の後ろに回り、短刀を首筋に当てていた。

刃先を皮膚に当て、動かせば切れてしまう。

声も出ず、体が震えてきた。

助け、て…。


その時だった。

一歩も動くなと言われていた沖田さんは、地面を蹴り走り出していた。

一瞬の速さで目の前に来て、倒れている敵が持っていた短刀を私の後ろにいる男の首筋ギリギリに当てた。


「ひぃぃ!」


男は情けない声を出し、首からツーっと血を流す。


「本当に殺してもいいんですかィ」


低い声が、静まり返った夜道に響く。

男はゆっくりと手を離し、短刀を落とした。

そして沖田さんは男の脇腹に蹴りを入れ、男は倒れたのだった。


「沖田、さん…」


出た声は、弱々しく震えた。

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お茶(プロフ) - アクヤさん» 素敵なコメントありがとうございます!頑張ります泣 (2019年11月9日 20時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
アクヤ(プロフ) - とても面白いです!これからも頑張ってください!応援してます! (2019年11月9日 17時) (レス) id: 64d635022a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2019年9月1日 1時

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