【ツイステ】なぁ聞いたか？？...例のオネエ、どうやら結構いい奴らしい【男主】

◆PROLOGUE−５１◆ ページ7

どうせ巻き込まれてしまうのならいっそ、誰よりも近くで彼らの勇姿を拝んでみたい。
...プレイヤーだった頃は沢山沢山お世話になり、時には一緒に悔しがり、共に笑い共に泣いた我らがマブ。
そんな彼らが初めて協力する重要なシーン...オタクならば目にしっかりと焼き付けたい、あわよくば記録媒体(要するにスマホ)に被写体として残したいと思うのは、至極当然の欲求ではないだろうか。



『入学初日で大食堂のシャンデリアを壊すような面白い連中、幾ら悪逆非道のＮＲＣっていってもなかなか見られるもんじゃないだろ？ついていったら、もっと面白いものが見れるかもしれないじゃん？』



にぃと口元に浮かべた笑顔に顔が引きつる二人を見たら、何だか最後に残った不安も消し飛んでしまったらしい。
流石推し。精神安定に一役かってくれるなんて、これだからオタクはやめられない。

とことん関わると決めたのはいいが、この状況...
果たして後の１−Ａ・マブチームに、１−Ｄ所属の私が混ざるというのは許されるのだろうか。



(...このメンバーに加えてもらえたらそりゃ嬉しいけど、世界の強制力が大きすぎて私だけガン無視決められるようになったらどうしよ...)



...まぁ、無視されるのもそれはそれで...(((
って違う違う。私は出来れば世間一般の監督生(？)が憧れるような、ごく自然にその場に混ざることのできる友人関係を持ちたいのだ。

ゲームをプレイしていた時、ずっと憧れていた《マブ》という存在。
こんな友人がいたら絶対楽しいだろうなっていつも考えてた。



...よっしゃ！大好きな彼らと一緒に冒険ができるのなら、これから起きる多少の苦労にも目を瞑ろうじゃないか！！



『それじゃあ...退学阻止のためにも、早速魔法石を探しに行くとしますか！！闇の鏡よ、いざ、ドワーフ鉱山へ！』

ユウ「おー！」

「「「...お〜...」」」

グリム「...なんだゾ」








・









・









・









──────そこは今や廃鉱山。
かつてそこにいた七人の小人はもういない。





誰もいなくなったその場所で、生き物ではない《それ》はずっと何かを守っていた。





奪われぬよう、大事に、大事に、人目に触れぬよう最奥に隠して。





光り輝く魔法石。
《それ》は石を奪われることを何よりも恐れている。

その怯えようは異常なほど。



...まるで、









昔々に、何か大切なものを奪われたかのように。

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