全部 みんなのためだったんだ

途中だった！？ごめんなさぃぃぃぃっっ ページ25

朝練が終わり、昼休み


1人で机に向かい、おにぎりを頬張る


仲良くしていた子達を遠目にため息をつく


男バレは人気で、色々な人が練習を見に来る


緋奈ちゃんと私とのやり取りを見て、私が緋奈ちゃんを虐めているという噂が立った


私が仲良くしていたのは、みんな及川先輩のファンで


後輩マネを虐めている先輩マネと仲良くしているのはまずいと感じたのだろう


みんなが私を見て、にやにやと話している


…悪口なんだろうなぁ


それだけの友情だったってことだ


…まあ、もともと友達だなんてあっちは思っていなかったんだろうな


及川先輩との関係を作る、ただの道具


それくらいの存在だったんだろう


私は2つのおにぎりを食べ終え、小説を開く


しおりのはさんであるページを開き、読んでいた文を見つけて、まだ読んでいない分を読み始めた時


誰かに名前を呼ばれた


この声は…金田一くん？


教師の入口を見ると、やっぱり金田一くんが居た


小説を閉じ、金田一くんの元へと向かう



『ど、どうしたの…？』


金田一くんには、どう思われているか分からない


嫌われてるのかな…


少し、怖い


金田一「水樹が、泣いてて…」


そういえば、2人は同じクラスだったっけ


緋奈ちゃんはあんまり金田一くんと話したことは無いらしいけど


金田一「ちょっと来てくれませんか？」


『...わ、わか、った』


声が、震える


平常心。落ち着いて。


金田一「行きましょうか」


『うん、』


金田一くんの後ろをついていく


緋奈ちゃんの居る教室...かな、


金田一「...」


『...』


金田一「あの」


『は、はい！？』


金田一「ごめんなさい…俺、連れて来いって言われて…断れなくて…っ、

俺は、水樹の味方なんかじゃない…

ごめんなさい…」


『そ、うなの...？』


金田一くんは、緋奈ちゃんを信じているんだと思っていた


『なんで...？』


金田一「国見が、葉月さんの味方なので」


国見くん...が、


そこに、金田一くんの意思はないのかな、


どこかで、私を疑っていたりしているのかな、


金田一「あいつは、人を見る目があります


国見が信じているなら、葉月さんは悪くないのかなーって...」


『...国見くんのこと、大好きなんだね』


金田一「！？いや、そういう訳じゃ...」


『ありがとう、金田一くん』


そう言うと、耳が赤くなるのが見えた

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