儚い ページ29
A「・・・チャンミン、」
開けっぱなしの扉から小さく声を掛けると
ハッとしたようにすぐ手を離した
チャンミン「Aさん・・・」
作ったような笑顔
私もその顔に素直に笑い返せなかった
A「綺麗な顔だね・・・さすが女優さん。」
まるでお化粧をしているかのよう
透き通るような肌に、スッと長いまつ毛
同じようにまた顔を見つめるチャンミン
A「・・・まだ、目を覚まさないんだね。ソウンさん。」
あの日から
ソウンさんはずっと目を覚まさない
このベッドに横たわったまま
綺麗な顔で眠っていた
チャンミン「・・・医者も、あとは自然に待つしかないって。
明日になるのか。何年後になるのかも分からないんだって・・・」
言葉を詰まらせる
私も、チャンミンが握っていたソウンさんの手をそっと擦った
チャンミン「あー、病院のご飯は量が少ないんですよ。
Aさん、またなにか作って来てくださいよぉ。」
A「いいけど、そんなに動かないんだから
食べ過ぎたら太るよ？」
チャンミン「退院したらすぐ筋トレするから
病人の時くらい甘やかされたいです。」
クスクス笑いながら車椅子を引く
チャンミンの病室に戻りながら、天気の良い廊下をゆっくり歩いていた
A「綺麗だね、桜。」
中庭には満開に近い桜の木
目に映る美しさに、儚さを感じるのは何故だろう
チャンミン「今度見に行く物件も、目の前に桜並木があるんですよ。
病室に着いたら、間取りの書類を見せてあげますね。」
嬉しそうに話すチャンミンの後頭部
クルンと寝ぐせの付いた、その愛おしい形
手で撫でてやると、気持ちよさそうに目を閉じた
チャンミン「そこのカバンを開けてください、さっき言ってた書類が入ってますから。」
不動産屋さんにここはおすすめ物件だからと聞いたチャンミンは、すぐさま押さえてあるらしい
チャンミン「今俺は行けないんですけど、Aさんが見て良ければもうそこで契約して・・」
A「チャンミン、」
痛めた足を引きずりながらベッドに横たわろうとするチャンミン
A「・・・一緒に住む話は、延期しよう？」
その動きがピタッと止まった
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tama(プロフ) - なおちゃんお久しぶり〜！元気にしてますか？ふら〜っとおじゃましては、なおちゃんのお話読み返してるよ(^^)いつまでも待ってるからね〜♪ (2019年12月21日 2時) (
レス) id: 16475f81e3 (このIDを非表示/違反報告)
千衣(プロフ) - なおさん、ひょっこりをいつまでも過去作品を読み返しなからお待ちしてますよ〜♪ (2019年12月20日 20時) (レス) id: 831be97d67 (このIDを非表示/違反報告)
愛嬌(プロフ) - ひょっこりお待ちしてます。お話どれも大好きです(^｡^) (2019年12月20日 17時) (レス) id: dff3957b28 (このIDを非表示/違反報告)
take1011(プロフ) - なおさん、今晩は！東方神起札幌ドーム参加を終えた今、過去ライブDVDを観尽くしています。そして、なおさんのお話もリピート〜〜！待ってます！！ (2019年12月20日 0時) (レス) id: bedbfc6855 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - なおさん元気かな？？いつでも待ってます!! (2019年12月19日 23時) (レス) id: f65fdff13b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なお
| 作者ホームページ：https://twitter.com/630HiTVXQ
作成日時：2016年2月16日 20時
