チケットーＣhangmin sideー ページ32
帰国して、空港ですぐにAさんに電話を掛けた。
チャンミン「あ、Aさん？俺。」
A「・・・おかえり。」
温度のない冷たい声で、一言そう言った。
・・・知ったんだ。
俺は目を固く瞑って、宙を見上げた。
チャンミン「・・・俺の口から知るべきだったね。
ごめん。」
誠心誠意謝って、許してもらえれば。
またあなたと新たに始められる。
そう、都合よく思っていた。
A「・・・もう、私たち。
会うのはやめよう。」
空港の搭乗アナウンスが耳の奥でこだましてる。
世界にたった一人取り残されたような、波立つ思いに襲われた。
チャンミン「・・・どうして？」
震えそうになる声。
そうなんだ、本当の俺はこんなにも弱い。
A「契約を・・・終了しよう。」
ゲームオーバー。
そう、突き付けられた気がした。
チャンミン「待って！！契約とかじゃなくて・・！」
俺の声に、反応がないまま電話は切れていた。
しばらく放心状態で立っていた俺を、ユノヒョンとマネージャーが迎えに来る。
ファンでもみくちゃになる構内を、俯いてサングラスで顔を隠した。
電話で一言・・・それで、終わり？こんなにあっけなく。
ユノ「・・・チャンミン？」
バンに乗り込んで、シートに身体を沈めると自然に涙が溢れ出した。
チャンミン「・・・ヒョン。」
ユノ「ん？」
チャンミン「俺たちはこれから。
前を向いて立ち直らなきゃいけない、って言いましたよね。
・・・それを支えてくれる人を失った時は、
どうやって立ち直るんですか？」
ユノ「・・・・。」
ヒョンはなにも聞かなかった。
しばらく無言だった後
ユノ「それでも、頑張ってるって姿を見せ続けるしかないんじゃない？」
本当の自分を知ってもらいたい。
それを全部含めて、また俺を見てくれないかな。
弱い俺は、あなたを守りたいと思うことで強くなれる。
チャンミン「・・・これで、よし。」
Aさんの部屋のポストに、一枚の封筒を投げ込んだ。
今度カムバックする、ライブのチケット。
俺の頑張る姿は、あなたに一番見てもらいたい。
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なお(プロフ) - 環琉さん» こちらこそ、読んで頂きありがとうございました！ (2018年9月25日 21時) (
レス) id: 460cbb2093 (このIDを非表示/違反報告)
環琉(プロフ) - なおさんこんにちは。いつも素敵なお話ありがとうございます。 (2018年9月16日 11時) (レス) id: 3c1ded918f (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティ(プロフ) - こんばんは。一気に読ませて頂きました。今は亡き彼の墓前で「彼女を貰っていいですか？」って言うシーンには胸打たれました。チャンミンを良く理解しているギュのシーンも楽しかったです。最後は幸せな気持ちになりました。 (2017年6月8日 21時) (レス) id: 1eac5c6b24 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - なつさん» なっちゃーーん！元気？こちらは元気よ。仕事忙しいっす。相変わらず新作も書くことなく。でも暇だから（笑）見直して修正しちゃう。待たせる時間もドＳだからね。ちょっとずつ。苦しくなる、超重い話が書きたい。最近私病んでるからねw (2017年3月17日 22時) (レス) id: b5966abb7b (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - hakuさん» わー！すごく嬉しいです。コメント苦手なのに送ってくださってすごく励みになりました。最近更新ないですが、また現れたらこっそり遊びにきてくださいね。こちらこそいつもありがとうございます！ (2017年3月17日 22時) (レス) id: b5966abb7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なお
| 作者ホームページ：https://twitter.com/630HiTVXQ
作成日時：2014年6月5日 13時
