代わりーＣhangmin sideー ページ14
夜になってAさんから突然連絡があった。
A「会いたい・・・」
そう消え入りそうな声で言われて、びっくりしてしまった。
「なにかあった？」とは聞けないまま、とにかく仕事を切り上げて事務所から車を飛ばす。
A「おかえり。」
チャンミン「え？・・あぁ、ただいま。」
おかしい。
こんな台詞を言う甘い間柄でもないし、部屋に招き入れてからやたらテンションが高い。
A「でね？そのテレビが本当に面白くて・・笑」
チャンミン「Aさんってさ、空元気の時は本当は気持ちが沈んでる時だよね？」
俺の指摘に一瞬ぴくっと止まって。
A「バレたか。」
自虐気味に笑ってため息をついた。
チャンミン「初めて出会った時もそうだったし、『会いたい』なんてしおらしいこと急に言うから。」
A「普段はしおらしくない？」
チャンミン「大酒飲みの人がしおらしいとは言えない。」
A「笑。あっそ。」
よかった、笑った。
A「付き合ってよ、やけ酒。」
この前は禁酒するとかどうとか言ってたくせに。
でもその寂しそうな横顔に、なにも言えなくてただ「うん」と頷いた。
A「なにも聞かないんだね。」
チャンミン「言いたかったら自分から言ってください。」
A「・・・やめとく。」
真剣に見てもいないただのラブストーリーの映画が流れる。
照明も少し暗めに落として、Aさんの表情すら読み取れなかった。
A「ねぇ、チャンミンの忘れられない・・・好きな人ってどんな人？」
チャンミン「・・・一応、あなたは彼女なんでしょ。」
A「設定でしょ？笑
いいじゃない、心が広い彼女で。」
他の女を好きな彼氏を受け入れてくれる彼女、か。
設定に改めて、クスッと笑いながら俺は明るく答えた。
チャンミン「純真無垢で、守ってあげたくなる。
可愛い子です。」
A「・・・そう。
私とは正反対だね。」
ふと隣を見ると、抑揚のないトーンの声の彼女。
チャンミン「タイプはちょっと違いますけど。
Aさんもいい女ですよ？」
ちょっとお世辞っぽく言ってみたら、驚くような反応が返ってきた。
A「・・・チャンミンの好きな子だと思って。
代わりに私を抱いていいよ？」
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なお(プロフ) - 環琉さん» こちらこそ、読んで頂きありがとうございました！ (2018年9月25日 21時) (
レス) id: 460cbb2093 (このIDを非表示/違反報告)
環琉(プロフ) - なおさんこんにちは。いつも素敵なお話ありがとうございます。 (2018年9月16日 11時) (レス) id: 3c1ded918f (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティ(プロフ) - こんばんは。一気に読ませて頂きました。今は亡き彼の墓前で「彼女を貰っていいですか？」って言うシーンには胸打たれました。チャンミンを良く理解しているギュのシーンも楽しかったです。最後は幸せな気持ちになりました。 (2017年6月8日 21時) (レス) id: 1eac5c6b24 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - なつさん» なっちゃーーん！元気？こちらは元気よ。仕事忙しいっす。相変わらず新作も書くことなく。でも暇だから（笑）見直して修正しちゃう。待たせる時間もドＳだからね。ちょっとずつ。苦しくなる、超重い話が書きたい。最近私病んでるからねw (2017年3月17日 22時) (レス) id: b5966abb7b (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - hakuさん» わー！すごく嬉しいです。コメント苦手なのに送ってくださってすごく励みになりました。最近更新ないですが、また現れたらこっそり遊びにきてくださいね。こちらこそいつもありがとうございます！ (2017年3月17日 22時) (レス) id: b5966abb7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なお
| 作者ホームページ：https://twitter.com/630HiTVXQ
作成日時：2014年6月5日 13時
