いつか必ず燃やしてやる２【ツイステ】

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ニヤニヤしながらラギーが指を指したのはそこに倒れている一人の女
レオナより長く濡れ羽色の綺麗な髪がサラリと流れている



「…寝てんのか？」

「みたいっスよ〜。ちょっと見に来てみてくださいよ。
Aくん丸まってなんか可愛いッスから」



今はもう自分たちに好き勝手言ってくるくらいに親しくなり壁を感じさせないAが無防備に寝顔を晒しているのだからイジるネタとしては最高だ
レオナはそう思い、ラギーの元へ向かう
そうすれば直ぐにAの静かな寝息が聞こえた



「………こいつ、ここが俺の部屋だって忘れてんのか？」

「さぁ？でもいいじゃないスか。
それだけ信頼されてるってことッスよ？」

「ハッ…男の部屋で女が寝る意味わかってんのかよ。
無防備にも程があるぜ」

「そこは否定しねぇッスけど」



ましてやここはA以外みんな男子という環境
だからもっと警戒心を持つべきだろう
ラギーもレオナの言うことには強く同意した



「たっく……………ん？」



大きめのため息を吐いたレオナはあるものに気づく



「レオナさん？」



おもむろにしゃがみ込んだレオナにラギーは首を傾げた



「どうしたんスか？」

「…………………………………………」



レオナが摘むようにして触れていたのはAのズボンの腰あたりからぴょんと出ている謎の毛
それは別に肌から生えてる体毛とかではなく、レオナたちのような獣人の持つ尾の先につく毛に酷似していた



「………なんスか？それ」

「…………尻尾か？」

「え？でもAくん獣人じゃねぇッスよ？」

「…………身体に巻きついてやがるな。
おいラギー、Aが起きねぇようAをひっくり返せ」

「ええ、結構無茶なこと言いますね」

「いいからやれ」

「ハイハイ」



レオナは尻尾(仮)を持ち、ラギーはAを起こさぬようそーっと、そーっとその身体をひっくり返していく
救いだったのはAの眠りの深さ、又は起きにくい体質だった
Aが寝ぼけてなにか声を出す度ラギーはビクリとしつつ、何とか1回半ほどAをひっくり返せた



「……………………尻尾………ッスね。それ」

「……………尻尾だな」



彼らは、レオナの掴むAへ繋がる黒い尾を見てパチパチと、瞬きをして呆然とそれを眺めているのであった



















(レオナさん、オレも触ってみていいッスか)

(ん)

(………なんだろコレ、不思議な感じの感触)

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