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「おら、さっさと戻るぞ」

「………寮長はここで何してるんですか?
寮長の部屋出た時にはもうベッドで寝てましたよね」

「別になんでもいいだろうが」

「ええ…………」



寝巻きのラフな格好でいつもの三つ編みもしていない寮長
眠そうに欠伸をしている



「ねぇ寮長」

「あ?」



前を歩く寮長を追うように後ろを歩く私はふとしたように声をかけた



「寮長って、王様になりたいんですか?」

「はぁ?」

「なんか、前に話してたじゃないですか。
第二王子だから王になることは出来ないんだって」



非常に突然な質問だったが、私はそんな疑問をぶつけてみた
寮長は寮長で、そういえばそんなことお前に言ったなと言いたげにああ…と面倒くさそうに言う



「王様って、孤独らしいですよ」

「……………」

「知り合いの、悪魔の王様が言ってました。
"王は実に孤独。眷属がいても眷属は我々を王とは思っていない。そこにあるのは強者に従う本能だけだ"と」

「…悪魔の話なんぞ知るか」

「それに、マレウス様だってそうです。
あの人は対等の人が居なくて、いつもどこか寂しそうです。
身内の彼らは慕ってはいるけど────」



ダンッと目の前にいきなり現れた腕
そして頭上から降ってくる、不機嫌なグルルルという唸り声



「り、寮長?」

「お前、寮長会議の時からなんなんだ?
マレウスマレウスってよ。てめぇはディアソムニアか?
違ぇだろ、お前はサバナクローだろうが」

「そ、それはもちろんそうですけど」

「お前が慕うべき王はあのツノ野郎じゃねぇ。この俺だ」



牙を見せ、唸る寮長
寮長の綺麗な深い緑色の目が私を睨んでいた



「……そういう意味じゃなくて」

「何が違ぇ。そういえばお前。
時々あのツノ野郎の匂いにつけて帰ってくることあるよな。
なんだ?あの野郎が好きか」

「は………?」

「残念だったなぁ。
俺は気に入ったものは手放さねぇ主義だ。
どんだけあいつが好きかろうと、お前は俺のモンだ」



そんなこと言うだけ言って、寮長は自室へと戻っていった
私はただぽかんとするしかなくて



「…………えっと……………うん?」



混乱する頭は、やはり混乱したままだった



















(……………これは……………何事???)

犯人捜し→←+++++



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(プロフ) - ちなみさん» ちなみ様。コメントありがとうございます!クソデカボイスでそんなことを言っていただけるなんて!!更新頑張ります!! (2020年6月8日 19時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
ちなみ - 早く二章終わっておじたんとラギー君の親密度爆上げしてほしいです。(遺言) めっちゃくちゃこの作品好きです更新頑張って下さい(クソデカボイス)! (2020年6月8日 0時) (レス) id: 318f1a5b3c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - シウさん» ありがとうございます!どうぞこれからも楽しんで呼んでください!キーワードの件速攻で直させてもらいました。ありがとうございました(--;) (2020年5月31日 17時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みおさん» ありがとうございます!こちらこそこれからもよろしくお願いいたします! (2020年5月31日 17時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
シウ(プロフ) - 続編おめでとうございます、青エクとクロスオーバーなんて幸せ過ぎます!更新無理がない程度に頑張ってください毎話楽しみにしてます!(偶然気づいただけだったんですが設定キーワードの1つ目に『ラ』が1人多く仲間入りしてるみたいです) (2020年5月31日 17時) (レス) id: 2d935d3300 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年5月31日 16時

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