いつか必ず燃やしてやる２【ツイステ】

渡さない ページ36

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ある日の夜、私はいつもの様に寮長たちにご飯を作りあれやこれやと一通り仕事をした後に寮の庭でユニーク魔法の特訓をしていた

私のユニーク魔法はマレウス様たちの助力もあり方向性は決まった
理論上も発現させることは可能なはず
だが未だにその発動が上手くいかず私はこうして最近夜中に一人で寮で練習していた



「はー、上手くいかないなぁ」

「A？」

「ん？………あ、ジャック」



名を呼ばれ、振り返ってみるとそこには首にタオルをかけたジャックがいた



「何やってんの？」

「それはこっちのセリフだ。
お前何やってるんだ、こんな時間に」

「ユニーク魔法の特訓。私ユニーク魔法ないからさ」



理論的にはちゃんと出来上がってるのに発現しないんだよね〜と笑った



「まぁ、そう簡単に出来上がっても困るだろ」

「確かに。苦労して作るからこそ唯一無二って感じ？」



私はマジカルペンを回しながら近くの岩に腰かける



「ジャックは何してたの？」

「さっきまで体動かしてた。
風呂はいってその湯冷ましだ。もうすぐ寝る」

「なるほど〜」

「なぁA」

「ん？」



空を見上げると、空にはきらきらと光る星がたくさんあった
あの世界では滅多に見られない星がこんなにも見える
こうしてみると、あの世界がどれだけ光に溢れていたのかがよく分かってしまうものだ



「お前……知ってるのか？」

「え？何を？豆しば的始まり方したね」

「まめしば？なんだそりゃ」

「いや、うん何でもない。通じるわけない話をした。ごめん」



ネタが古すぎて知ってる人どれくらいいるのかもわかんないし



「それで、知ってるって何を？」

「その………ラギー先輩とか、レオナ寮長とかのことをだ」

「？？？え？どゆこと？？」



私はジャックの聞きたいことがさっぱりわからなかった



「……………知らねぇのか」

「全く分かりません。
むしろジャックの言いたいことすら今汲み取れてないから」



マジでどういうこと？？？



「…最近、マジフト大会に出場するだろう有力選手が次々に怪我してるって噂…聞いたか？」

「え！？何それ！！そうなの！？」

「……………あぁ」



ジャックは私の反応を見て目を細めたが、またいつもの様子に戻ると肯定する言葉を吐いた



「なんで？え？
それってもしかして大会前に潰しちまおう的なやつだよね？」

「だろうな」

「うっそ………」



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