先 生 、好 き で す 。【俺スカ】

#やばいやばい ページ29

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やばいやばいやばい。心の中でそう唱えながら必死に目の前のプリントと向き合う。

今日提出の数学のプリントの存在をすっかり忘れてた。長井先生に言ったら今日中に提出するなら受け取りますって言われたし皆が帰る中私は椅子に座ってそれをやってる。...虚しい。



｢あれ、青木。帰んないの？｣


｢あー...これやるの忘れててさ。提出しなきゃと思って｣


｢ふーん｣



そう言って苦笑いを浮かべれば明智くんは席に座って頬杖をつく。...え？帰らないの？表情に出てたのか彼はふっと微笑んで言う。



｢俺が居た方が早く終わるでしょ｣


｢あ、明智くん...！ありがとう！！｣


｢どーいたしまして｣



テスト期間の時みたいに分からない問題が出たらすぐに明智くんが教えてくれる。ほんとに良い人。オマケに顔も良いし、モテモテなんだろうなぁ。羨ましい。



｢なぁ、1個聞いていい？｣


｢なに？｣


｢田中先生のどこが好きなの？｣


｢...え！？私田中先生の事好きとか言ってないよね！？｣


｢言ってないけど見てれば分かるって。顔に出てるから｣



嘘でしょ...隠してたつもりなのに。なんてショックを受けていると明智くんは面白そうにくすくす笑う。



｢で、どこが好きか教えてよ｣


｢や、やだよ、恥ずかしいし...。そういう明智くんは好きな子いないの？｣


｢...まぁ、気になってる子はいる、かもね｣



そう目線を落として言う明智くん。びっくりした、明智くんにもそういう人いるんだ。何か意外。



｢へぇー...明智くんなら絶対上手くいくよ！うん、応援してる！｣


｢ふは、ありがと。俺も応援してるよ、せんせーとの恋｣


｢う、うん...ありがとう｣



改めてそう言われると恥ずかしくて、話を切上げるために問題の解き方を聞く。

それから少しして無事に提出出来て明智くんと一緒に家に帰った。








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