02 守護霊だと思っておけ ページ3
僕の指摘に、Aちゃんは一瞬キョトンとした。
ちなみにAちゃんの背後にいる人らしき何かは少し揺らいだだけだったような気がする。
Aちゃんは怪訝そうに後ろを振り向く。
しかしすぐ向き直って僕に言った。
『いないよ？』
『えっ！？うそだ。
だってほら、うしろに』
『うしろ』
Aちゃんがもう1度後ろを振り向く。
背後にいる何かは突然大きく動いた。
自分の存在を主張するかのように。
しかしAちゃんには見えないのか、目を止めることなく僕の方へ向き直った。
『やっぱりいないよ』
『え･･･えぇ〜･･･』
あからさまにがっくり肩を落とす何か。
なかなかにシュールだ。シュールだぞ。
僕の目がおかしいのか？と思ったその時だった。
何かがAちゃんの方へスゥッと近寄って･･･。
中に入った。
比喩でもなんでもない。
本当に背中から中へ入ったのだ。
入られた瞬間、Aちゃんの動きが止まった。その光景に僕は腰を抜かした。怖すぎた。
しばらくお互い固まったままだった。
『A･･･ちゃ･･･？』
『･･･フゥ。マスター、しばし体をお借りします』
また固まった。
だって。さっきまでのAちゃんの声じゃなかったから。
目の色も変わってた。
黒色から青い瞳に。
元気で明るい声は静かで凛とした声に。
『少年。私は貴方に話があってマスターの体をお借りしています』
『えっ？ぼく･･･？
君は誰なの？』
『ふむ。真名は･･･一応明かさないでおきます。
私は先程、マスターの後ろにいたものです』
後ろ。
あのモヤモヤの事だろうか。
『貴方は、あの状態の私が見えてましたか？』
『う、うん。はっきりじゃ･･･ないけど･･･』
『･･･なるほど。分かりました。
私･･･いや、我々はマスターの守護霊の様な物です』
『守護霊』
『本来はもっと難しい存在ですが、今はその認識でお願いします。
少年、貴方に頼みたいことがあります』
綺麗な青色の瞳が幼い僕を写す。
『どうか･･･。
どうか！！我々の存在をマスターに気づいてもらう手伝いをして頂けないでしょうか！！』
ガシッといつの間にかAちゃんの姿を借りた守護霊は僕の手を握っていた。
そう言う彼女の声色は大真面目だった。
03 彼女の個性は役に立たないらしい→←01 後ろになにかいますよ
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きゅうり - 物凄く好きです。もう更新はなさらないんですか？ (4月5日 15時) (
レス) id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
シツ(プロフ) - 立てばイケメン喋れば残念戦う姿はバスターゴリラ(？)ガウェイン強いですよねー (2020年6月14日 19時) (レス) id: 0ba0375d27 (このIDを非表示/違反報告)
てひつる - りさこさん» コメントありがとうございます！第六特異点ほんとにキツかったです…。ありがとうフレンドのエウリュアレちゃん…。今後ともよろしくお願いします！ (2020年1月3日 18時) (レス) id: 59b0e3aa20 (このIDを非表示/違反報告)
てひつる - Yuki@萌え探求者さん» コメントありがとうございます！初見で面白いと思っていただけて本当に嬉しかったです…！更新は気まぐれになってしまいますが、気長にお待ちください！ (2020年1月3日 18時) (レス) id: 59b0e3aa20 (このIDを非表示/違反報告)
てひつる - とろけるチーズさん» コメントありがとうございます！お待たせしてしまって申し訳ないです…。ゆっくり自分のペースで更新していきたいと思うので、気長にお付き合いください！ (2020年1月3日 17時) (レス) id: 59b0e3aa20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てひつる | 作成日時：2018年3月11日 10時
