episode5 ページ6
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「じゃあ、具体的におぬしは何をするつもりじゃ」
「うわ、ごめん。全然そんな事考えてなかったよー」
どうしたものか。
勢いで言ってみたものの具体的には考えてなかった。
しばらく沈黙の時間が続く。
すると、百華の誰かがすっと手を上げる。
「お頭、遊女として潜伏するのはいかがですか」
「遊女!?私が!?」
でも、それもありかも。それが一番良さそう。
「何を言っとるんじゃ。こやつは遊女なんてやったことがないに決まっておる。そんなやつにできるとは思えん」
あーー、だよね、そうなるよね、うん。
「いや、お頭もやったことないじゃないですか…」
と誰がが小声で言う。
「え?そうなの?じゃあ私と一緒に遊女やってみる?」
なんて、ふざけて言ってみる。
「な、なななななななな、何をいっとるんじゃ!わっちはそういうのはやらんのじゃ!」
「え〜??そうなの〜??やってみようよ〜」
少し月詠に擦り寄ってみる。
月詠と一緒にやったら面白そうだもの。
「と、とにかく!わっちはやらん!!
A、そうと決まれば早速着物の手配じゃ」
「ちぇーー、つまんないの」
あらら、上手くスルーされちゃった。
ま、いっか。
初めての着物、楽しみだな。
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「こんな感じでどうじゃ」
「わあ、綺麗…!!!」
着物の裾をもってつい鏡の前でくるくる回ってみせる。
初めての本格的な着物。
赤ベースの花柄が特徴的な着物。
それに遊女だからといってお化粧してもらった。
私じゃないみたい。
「おぬしは目が赤色じゃからな。赤色の着物が生えると思ったんじゃ」
「そうなんだ、ありがとう、月詠!」
「で、どうすればいいの、私」
「これで遊女として吉原で働けばいいのじゃ」
おーーー、なるほど。
って、ん??
「ま、まって。それって私が接客しろってこと!?」
「?そうじゃが」
今更なに言ってるのか、みたいな顔しないで!?
私この10年間むさいおじさん達とちょっとあれな団長しか相手してこなかったんだけど!?
やれる自信が無い!!
少なくとも触られたらやばいかも…
「まぁ、大丈夫じゃ。念のため部屋の近くに護衛はおいておく」
「いや、そう言われてもねぇ。そんな簡単には出てこれないでしょー?」
だとか色々文句をたれていたら
「あ、お主に指名が入ったそうじゃ」
「え!?もう!?」
「まあ、頑張っておくんなし」
え、頑張れる気がしない。
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とみおか(プロフ) - (。・ω・。)さん» コメントありがとうございます!!土方さんかっこいいですよね( *´艸`)読んで下さってありがとうございました! (2020年4月6日 19時) (レス) id: 61b55ba5a9 (このIDを非表示/違反報告)
(。・ω・。) - 土方さんサイコーです!!この作品は面白かった (2020年4月5日 21時) (レス) id: ab2e31f108 (このIDを非表示/違反報告)
とみおか(プロフ) - 紅葉さん» コメントありがとうございます!面白いと言って頂けて嬉しいです。読んでくださってありがとうございました! (2020年3月13日 0時) (レス) id: 61b55ba5a9 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - 面白かった。 (2020年2月19日 15時) (レス) id: fbe7a16596 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とみおか | 作成日時:2019年10月7日 23時