甘いコーヒーを君に (ページ4)

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ep.4 ページ4

チャンギュンに褒められた原稿を提出するとことごとく好評価で。

Aちゃん最近すごく良い文章を書くね、なんて嬉しい言葉も先輩にもらえて

あー、このことを早く彼に報告したいなぁ
褒められたんだよ、チャンギュンのおかげだよって言って。あ、それからたまにはお礼にごはんでもご馳走してあげられたらいいなぁ

彼がわたしより何十倍も稼ぎが多いことなんかすっかり忘れて。

その日の夜、褒められたことでやる気に満ち溢れたわたしは残っている仕事を終わらせようといつものカフェに立ち寄った

相変わらずコーヒーの良い匂いがするけど、遅い時間帯ということもあって昼間よりお客さんは少ない

昼間の時間帯しか来たことがなかったから少し新鮮でなんだか嬉しくなる

今日の出来事を早くチャンギュンに言いたいな
大人びているチャンギュンはきっと口角を少しだけ上げて、よかったね、頑張ったねって笑ってくれるだろうな

あー。なんで連絡先持ってないんだろうな
交換していたら今頃電話でもメッセージでも送って今日のことを話せるのにな

でも相手は有名人だし、そう簡単に連絡先なんか教えてくれないか
ここで会うのだって別に約束をして会ってるわけじゃないしな。運が良ければ、って感じだし

ぐるぐると考えてふと我に返る

今日一日ずっとそうだ。

…なんでわたし

彼のことばっかり考えてるの

雑念を振り払うかのように、頼んだ紅茶をごくごくと飲んでいると、

今日一日ずっと、そして今も
わたしの頭の中を占領していた人の声が聞こえたのはきっと気のせいじゃない

ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「すごい飲みっぷりですね、Aさん」

驚きすぎて紅茶を吹き出してしまって
そのことをからかわれ続けたのは言うまでもない。