- ページ47
エース「そーいう意味じゃねえよ馬鹿!!」
『ばっ、馬鹿……!?』
馬鹿と言われ、途端に頭に血が勢いよく昇って行く感覚が……ギリギリまで我慢していた昂りが瞬く間に沸き上がる。もう無理だ。
頭を掴まれたままだった腕を勢いよく払い除け、彼の方をキッと睨め付けながら、腹の奥底から這い出す様な低いゆっくりとした声で私は話し始めた。
『…元はと言えばねぇ…ちくちくちくちくと……、アンタが無駄に突っ掛かってきたのが悪いんでしょーが……!!!!
私だってね!?本音言ったら失礼だって事ぐらい判ってたわ!!だから『私の勘違いでした』って先に謝ったんじゃん!?それなのに…そっちが「そー言う割には、納得してねェ顔してるけどな」とか馬鹿みたいに突っ掛かってきたから本音を言ってやったまでよ!!』
エース「はァ!?だからって先輩相手に言っていい事と悪りぃ事くらい考えて喋れよな!?」
『馬鹿だから考えれませんでした!!馬鹿だから言いたい事我慢も出来ないんです!!すみませんねぇ!!馬鹿だから!!馬ァ鹿!!!』
エース「オイ、最後の馬鹿って俺に向かって言っただろ!?」
デュース「お、おいおい…先輩方の前だから お前らもう少し大人しく……」
制止しようと入ったデュースの声を掻き消す様に、
ケイト「あっはは!!」
トレイ「ふっ…はははっ!」
2人の大きな笑い声がテーブル中を包んだ。
予期せぬ声に驚き、私達の言い争いの熱は忽ち鎮火された。笑いが止まらなく、ひぃひぃ言い続けている先輩方を3人で呆気に取られながら見ていると、
「あぁ、ふふっ…すまない」と、トレイが何度か咳払いをしてから話し始めた。
トレイ「笑って悪い。あんまり威勢が良いから つい、な」
エース「はあ…」
『…』
トレイ「それと…君、信じてやれないで悪かったな。俺もそのユウって生徒の事で何か分かったら直ぐに伝えるよ」
私の方を見ながら、眉を下げ話す彼。
『クローバーさん…あ、ありがとうございます…』と、素直に礼を伝えた。
そして続けて、
『…改めて、騒がしくしちゃってすみませんでした』と、ケイトとトレイに向かって 深々と頭を下げた。
トレイ「ははっ、そんなに何回も謝らなくていい。
それより、こちらこそ昨日はうちの寮の奴らが迷惑かけて悪かったな。君はオンボ……、使われてなかった寮の監督生に着任した新入生のAだろう?
俺の事はトレイでいいよ。こっちに座らないか?」
ケイト「おっ、イイね!おいでおいでー♪」
52人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぬ(プロフ) - 平凡な人さん» コメントありがとうございます(*^^*)楽観的でちょっと抜けてる監督生ちゃんと、愛重めのユウくんの今後も楽しみにして頂けると嬉しいです! (2022年7月29日 18時) (レス) id: 43846487a8 (このIDを非表示/違反報告)
ぬ(プロフ) - おれんじさん» お返事遅くなりすみません!こちらこそいつもありがとうございます!(ᵔᴥᵔ) (2022年7月29日 18時) (レス) @page36 id: 43846487a8 (このIDを非表示/違反報告)
平凡な人(プロフ) - ぬ、主ちゃんがかわゆいッッ!!ユウくんが出てきたのにはびっくりしました!ヤンデレ…ですかね?いつもありがとうございます!次も楽しみに待っておきますね!更新お疲れ様です! (2022年7月29日 15時) (レス) id: 5666188338 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ - お知らせ了解です!いつもありがとうございます! (2022年7月25日 21時) (レス) @page36 id: 1b74a0ce77 (このIDを非表示/違反報告)
ぬ(プロフ) - おれんじさん» いつもありがとうございます(*^^*)コメント頂けてとても励みになります!来週も更新出来るように頑張ります! (2022年6月10日 17時) (レス) id: 43846487a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぬま | 作成日時:2022年4月18日 10時