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ユウがもう何年も前に在籍していた生徒なら…、この人はもう卒業しててもおかしくないんじゃ……いや、卒業はしてなくても、もう少し成長して見た目が変わっている筈じゃないの…!?

あの夢はユウと関係ないのか…?追体験とかでは無く、ただの悪夢……?あんなにリアルだったのに…?
……ううん!違う!!夢で初めて見たこの眼鏡の青年が、今目の前に実在しているんだ!!関係ない訳がない………でも……、


『─っ、』

思考でごちゃごちゃとする頭の中が鋭く痛む。脳が、“これ以上考えるな”と警告している様だ。

全く訳が分からない……でも、もしかしたら、この人は…ユウの事を知ってるかも知れない……
ユウの事を知れば、何か帰る手掛かりが掴めるかも──!


足元に居たグリムに『これ持ってて』と、沢山の料理を乗せたトレーを急いで手渡した。「ふなっ!?A!?」と呼び止める声も耳に届かない私は、ケイトの横に居る人物の元へと急いだ。

エース「つか、そっちのアンタは誰?」

トレイ「おっと、悪い。俺はトレイ。
トレイ・クローバー。ケイトと同じくハーツラビュルの3年…」

エースと話していたトレイは、ぐんぐんと直ぐ横まで距離を詰めてきた私に気付くと、話しながら此方に視線を下ろした。

『あの!貴方、ユウって……っ、』

トレイ「ん…?どうした?」

『だから─、ユウの事…!うぅ……』

トレイ「?」

ガヤガヤと雑音まみれの食堂内。周りの音が頭の中で弾けるように酷く響く……そこに自分の声も混ざり、ぐわんぐわんと目が回る様な感覚に陥る。頭が痛い、気持ちが悪い…吐きそう………駄目だ。これじゃあユウの事、ちゃんと聞けない!!

急に頭を抑え出し 唸る私に向け、目の前の男は「…気分が悪いのか?」と心配そうに話しかけてくる。そんな優しさも、今はただ気分が悪く、鬱陶しいだけに変換される。


早く聞かなきゃ。早く。早く聞け。


『……クソっ!』

頭痛で思考が鈍る。目の前がチカチカと眩む中…夢中で腕を伸ばし 彼のジャケットの襟を掴んで、グッ!と私の方に引き寄せると、彼との身長差はやっと縮まった。眼鏡の奥で、驚き見開いた彼のマスタード色の瞳に私の顔が映る。

『トレイ・クローバーさん!!ユウの……知ってる事、私に全部教えて…!!!』
トレイ「なっ…!?」

ケイト「Aちゃん!?」
デュース「A!?」
エース「オイオイオイ!?オマエ!なにしてんの!?」

焦る声と共に、エースとデュースが飛んで来た。

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(プロフ) - 平凡な人さん» コメントありがとうございます(*^^*)楽観的でちょっと抜けてる監督生ちゃんと、愛重めのユウくんの今後も楽しみにして頂けると嬉しいです! (2022年7月29日 18時) (レス) id: 43846487a8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - おれんじさん» お返事遅くなりすみません!こちらこそいつもありがとうございます!(ᵔᴥᵔ) (2022年7月29日 18時) (レス) @page36 id: 43846487a8 (このIDを非表示/違反報告)
平凡な人(プロフ) - ぬ、主ちゃんがかわゆいッッ!!ユウくんが出てきたのにはびっくりしました!ヤンデレ…ですかね?いつもありがとうございます!次も楽しみに待っておきますね!更新お疲れ様です! (2022年7月29日 15時) (レス) id: 5666188338 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ - お知らせ了解です!いつもありがとうございます! (2022年7月25日 21時) (レス) @page36 id: 1b74a0ce77 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - おれんじさん» いつもありがとうございます(*^^*)コメント頂けてとても励みになります!来週も更新出来るように頑張ります! (2022年6月10日 17時) (レス) id: 43846487a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぬま | 作成日時:2022年4月18日 10時

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