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96 キッドside ☆ ページ9

今度盗みに入る屋敷の下見に行っていた帰り道。天気予報を大きく外れ土砂降りの雨に打たれるはめになった。


「げぇっ⁉雨は明日の昼前じゃねーのかよ‼このままじゃやべーな…近所だからじーちゃんも連れて来てねーのに…とりあえず一旦どこかに降りねー…と…ん?…ラッキー♪」


夜も遅い時間で明かりが灯ってる家は数件。その中にあった家はつい最近一緒に空のデートをした女性の店だった。
あの後、確認しに行ったことがあるから間違いない。

雨宿りさせてもらおーっと♪

そうと決まれば彼女が部屋に戻ってしまう前にベランダに降り立とう。


「こんばんは。お嬢さん」


俺がここに来るのを数分前に目視した彼女はご丁寧にその場で片手にエプロンを持ち待っていてくれて、俺の背景を確認すると溜息を零し中に入れてくれた。


「助かったぁ。サンキューAさん」

『やっぱりそっちの方がいいよ』


そんなこと言われてもなぁ…素でキッドしてると最悪中森警部に俺だってバレかねねーし…無理だな。適当に理由をつけて話しているとクシャミをしてしまい風呂まで世話になることに。
少し気を使ってくれたが今更すぎるために遠慮なく風呂を借りることにした。


風呂から上がると丁寧に畳まれて置かれた男物の着替えが用意してあってありがたく着替えさせてもらう。

確か、女の1人暮らしだったはずなのになんで…彼氏さんのか?え?いいの?

謎の緊張を胸にAさんのいるリビングに行き、着替えの持ち主を尋ねたら友達と少し悲しそうな顔で言った。

あんま、深く聞かないほうがいいやつか…。


家まで訪ねておいてなんだけど、Aさんと俺って会うのこれで2度目だし、会話の話題がない。名探偵が共通の知人ではあるが絶対に話す内容はない。

会話の話題を考えていると不意にAさんが偽名でいいから名前を教えて欲しいと言われた。どうやら今日は雨が止みそうにないから泊めてくれるらしい。

さすがに本名を教えるのは躊躇う事だが、どうしてかこの人には嘘をつきたくなかった。
そのため “カイト” と本名を偽名のように名乗った。


「怪盗だからカイト。なんちゃって」

『カイト君ね』

「おう!」


偽名の考え方が安易とでも思われたんだろう。小さく笑いながら俺の名前を呼んでくれた。

Aさんに名前を呼んでもらった時、なんでか耳が心地よかった。

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設定タグ:名探偵コナン , 警察学校組 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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月城(プロフ) - スッゴい良かったです!!読み終わったばっかりで語彙力が明らかに足りてないですが…笑えるし、泣けるし、可愛いし、カッコいいしで本当に良かったです (2021年2月9日 0時) (レス) id: aa71fb9878 (このIDを非表示/違反報告)
しじみ味噌汁 - GW中に紺青の拳みてキッド様が恋しくなりました。また、キッド様との絡みが読みたいです!できたらまたよろしくお願いします!パート3おめでとうごさいます!これからも応援してます更新、頑張ってください! (2019年5月8日 23時) (レス) id: d6c76ef174 (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子 - 夢主ちゃんモテモテや!それに過去が悲しすぎてもう!好きです。更新頑張って下さい! (2019年4月30日 7時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2019年4月22日 12時

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