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Ryuto side
誰もいない教室、机のわきにかけておいた袋を取る
袋を片手に貴女の方を見ると
貴女は教壇の前に立って、
教壇に手をついてうつむいていた
俺の視線を感じたのか
彼女は視線を上げて
「ついこの間までそっち側座ってたんだよ」
そう貴女は言葉をこぼした
「初めてここに立った時、緊張した。
しかもどう頑張っても全部空回りで
“先生であろう”とすればするほど
頑張り方分かんなくなっちゃって
“先生”向いてないのかなって思った」
貴女は俺から視線をもう一度教壇に移し、うつむいたままそう言った
そしてそのまま言葉を続けた
「でもね、作間くんがいてくれたから
“頑張っているの知ってる”って、
“先生のおかげ”だって、
そう言ってくれるから」
彼女はそう言って俺を見た
少しでも貴女の力になれていてよかった
俺にとってはずっと
あの電車での時から
“自分の頑張りをどこかで見てくれている人がいる”って
だから“頑張れる自分でありたい”ってそう思わせてくれていたのは
俺の力になってくれていたのは
貴女だったから
そう思い貴女の視線に頷く
「やだな、夜だからかな
しゃべり過ぎちゃった…帰ろっか」
そう貴女は取り繕うように笑って
そそくさと教室を出る
俺も貴女の後を追うように教室を出る
すると
ふと目に入ったのは
「先生…」
そう言って
少し先を歩く貴女を呼びとめる
「ん」
そう言って足を止めた貴女も俺と同じ方を見る
「きれい」
そう貴女も声を上げた
俺は声をあげた貴女に視線を戻す
「やっぱり…好きだな」
そう廊下の窓から見えた
月の光が反射したプールを見ながら言葉をこぼす貴女はもっと綺麗だった
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ポップコーン(プロフ) - しいきさん» 読んでくださってありがとうございます！私の伝えたかったことがしいきさんに伝わってくれて嬉しいで す！次の作品もまたしいきさんの心に刺さる作品になるように頑張りたくなりました！ありがとうございます！ (2019年7月3日 0時) (
レス) id: 087a930aec (このIDを非表示/違反報告)
しいき(プロフ) - 今日読み始めて一気読みしてしまいました。私は作間くん側の立場ですが自身の境遇と少し重ねちゃって、でも出てくる人物みんなが一生懸命に自分らしさや葛藤と戦う姿輝いていて素敵でした！またさわやかな青春のお話待ってます！ありがとうごじいました！ (2019年7月2日 19時) (レス) id: 199e39e6a9 (このIDを非表示/違反報告)
ポップコーン(プロフ) - みどりまんさん» お気遣いありがとうございます！そして、小説の言葉たちもうけとってくださってありがとうございます！“運命”つかみにいってほしいですね！ (2019年7月2日 18時) (レス) id: 087a930aec (このIDを非表示/違反報告)
みどりまん(プロフ) - 完結お疲れさまでした!めうさんの言葉一つ一つにいつも助けて頂いています。龍斗くんの運命も叶うといいですよね (2019年7月1日 18時) (レス) id: 62c1352e89 (このIDを非表示/違反報告)
ポップコーン(プロフ) - りおさん» 以前にもコメントをくださったり、そんなりおさんからのコメントなどのおかげで完結致しました。こちらこそありがとうございます。作間くんの“儚さ”をちゃんと描けて大満足です。次の作品でもお会い出来ること楽しみにしています。 (2019年7月1日 10時) (レス) id: 087a930aec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポップコーン | 作成日時：2019年6月24日 14時
