おじゃまします�� ページ6
ガラガラと玄関扉が開くと｢兄上！！お帰りなさいませ！！｣と、既視感の強い10代前後のかわいらしい男の子が勢い良く飛び出してきた。
｢あ……兄上、その方は？｣
｢うむ！｣
煉獄さんの弟ということで確定したその男の子は眉をハの字にさせて、煉獄さんに抱えられている私を不思議そうに見ていた。
｢血だらけですがお怪我をされていらっしゃるのでは？｣
オロオロと心配そうな素振りで私に近付いてくると、煉獄さんはニコニコとしながら｢それは心配ない！これは鬼の血だ！千寿郎！この娘を今日からここで女中として向かい受けることとなった！兎にも角、すぐに風呂の準備をしてほしい！｣
｢え！あ！はい！あ！風呂の支度は既にできています！｣
兄からものすごい情報量を一気に伝えられ混乱している様子が実に可愛らしい。そして、千寿郎という弟さんは駆け足で家の中へと走っていった。
『弟さん……そっくりですね』
｢うむ！可愛い我が弟だ！宜しく頼む！｣
『もちろんです、あ、煉獄さんそろそろ降ろして…ほ』
｢それはできない！君をこのまま風呂まで連れていく！｣
『！』
そう元気良く告げて、煉獄さんは家の中へと入って行く。
ーーーそうだよね、裸足だし足も汚れているからこのまま歩けば廊下を汚してしまう。
それにしても広い玄関だ、とキョロキョロと家の中を観察する。いきなりの来客にも関わらず埃ひとつとない掃除の行き届いたのを見てゴクリと唾を飲み込んだ。
先月手伝いの者が辞めたと言っていたが、では誰がこの広い屋敷を日々掃除しているか……と、考えたと同時に弟君の顔が浮かんできた。
まだ十歳前後と子供であるのに、家を維持しているのか？母親や父親、その他の家族はいるのだろうか？
いろいろな疑問が浮かんできた。
｢さ！着いたぞ！｣
『あ！はい！』
煉獄さんはゆっくりと私を脱衣場へ降ろしてくれた。
｢その着物はどうしたい！｣
『これは……どうしましょう……』
寝巻きとして使っていた簡易な着物なだけに、この赤黒く変色した血液がこびり付いたものは洗っても洗って落ちないだろう。だからと言っても着替えなどないわけだし返答に困っていると。
｢捨ててのいいのであれば処分して新しい着物を着るといい！用意させよう！｣
『い、いいのですか？』
｢もちろんだ！気にするな！｣
至れり尽くせりの状況に申し訳なさでいっぱいだ。
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シレン(プロフ) - Lastさん» ご指摘ありがとうございます！いやいや、お恥ずかしい！！すぐ治します！！ (2020年11月1日 1時) (
レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
Last(プロフ) - この作品いつも読んでます！！ただいま�，覇�輪刀が日輪等になってましたよ。これからも投稿頑張って下さい！！ (2020年10月31日 23時) (レス) id: 7e2a5ee326 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - よるさん» コメントありがとうございます！くっつくまでの過程が大好物です！！ (2020年10月31日 22時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
よる - 焦ったい…大好物です！！！ (2020年10月31日 21時) (レス) id: 857d9d8983 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけるように頑張ります！ (2020年10月30日 14時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シレン | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16108143
作成日時：2020年10月26日 3時
