ただいま�� ページ44
ーー煉獄さんが長期の任務に行くと言ってから一週間が過ぎた。
帰る時は鴉を飛ばして連絡をするというのを信じて掃除の合間に縁側に出て、空を見上げては飛び行く鴉がそれではないかと知らせを待った。
私の胸元には自分が作った煉獄さんの人形を忍ばせて、少しでもこの寂しさを紛らわせれるようにと懐に入れておいてあった。
そんな日々を送っていたが、今日も夕方を越えても何の音沙汰もないことに溜息をついて夕餉の支度を始める。
千寿郎君には心配ないですよ、大丈夫、と励まされ、それがどうにもつらかった。
千寿郎君とて兄が無事に帰ってくるか心配であるというのに、私にまで気を遣わせてしまっている。ーーそんな自分が嫌で、変わらなければいけないと思った。
煉獄さんが夜中に腹を空かせて帰ってきたら、それを満たせるようにと握り飯を握ってから今日も床に就く。
朝起きて、それが無くなっていなければ自分の朝食にしていた。
夜もふけ、寝る時間となり 千寿郎君におやすみの挨拶をする。
千｢兄上、早く帰ってくるといいですね！では、おやすみなさい！｣
『うん、おやすみ、千寿郎君』
そう告げて自室へと入り布団に潜る。
枕の横には、煉獄さんの人形。
それをボーッと眺めて、『煉獄さん、おやすみなさい……』と人形の腹に手を乗せて、彼の無事を願い、私は目を閉じた。
◆
杏寿郎side
あれから一週間と幾日かかけて標的の鬼をようやく狩った。そんなにかからないつもりだったのだが、あと少しというところで巧妙に姿をくらまされ今日にまで至ってしまった。
鬼の消滅を確認後、日輪刀を鞘へとしまい、一息つく。
ーー時刻としては丁度丑三つ時。
今、鴉を飛ばしては寝ているA達を起こしてしまいそうだなと連絡は入れずにそのまま帰ることとした。
…急げば、朝早くには着くだろう。
ーー藤の家で休息をとるようにと、仕えの者に言われたがそれを断っていた。
どうしても、一刻も早くAにあって傷つけたことを詫びたかった。
頼もしい同士に、外れた道を正してもらい 自分の考えがずれていた事に対しての反省をこの一週間何度もした。
Aは俺を受け入れてくれるだろうか。
また、以前のように笑顔を向けてくれるだろうか。
ーー目に浮かぶのはAの優しい笑顔だった。
早く、逢いたい……！
走る速度を増しても、疲労は全くと言っていいほど感じなかった。
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シレン(プロフ) - Lastさん» ご指摘ありがとうございます！いやいや、お恥ずかしい！！すぐ治します！！ (2020年11月1日 1時) (
レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
Last(プロフ) - この作品いつも読んでます！！ただいま�，覇�輪刀が日輪等になってましたよ。これからも投稿頑張って下さい！！ (2020年10月31日 23時) (レス) id: 7e2a5ee326 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - よるさん» コメントありがとうございます！くっつくまでの過程が大好物です！！ (2020年10月31日 22時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
よる - 焦ったい…大好物です！！！ (2020年10月31日 21時) (レス) id: 857d9d8983 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけるように頑張ります！ (2020年10月30日 14時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シレン | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16108143
作成日時：2020年10月26日 3時
