すれ違う思い�� ページ43
宇｢俺らが一週間も家を空けるなんてざらにある話だが、寂しがってなかったのかよ。Aちゃんはよ。｣
杏｢…………。｣
ーー台所での場面を思い返してみると、そう言えばAの表情は見た事もないような辛そうな顔をしていた。
……何か言いかけていた気がする。
しかし俺は発言を辞めず、Aの意見も聞かずに家を飛び出した。
宇｢……。何かあったんなら この俺様に言ってみろ。｣
杏｢うーむ。｣
杏｢実は先日、Aを抱きしめた！｣
宇｢うお！やるじゃねえか！それで！？｣
杏｢理由があってのことだ！やましい気持ちはない！しかし！その次の日からAの様子がガラリと変わった！｣
宇｢ほう？｣
杏｢俺を見る度に逃げ出し目も合わせてくれなくなった！どうやら嫌われたらしい！｣
宇｢は？いやいやいや……｣
はぁ〜と溜息をでかくついて宇髄は予想もしなかった言葉を俺にかけてきた。
宇｢うといな、お前。そんなん、Aちゃんはお前の事が好きって気付いて意識しちまったからだろ。｣
杏｢何っ？！｣
宇｢お前、女いたことねーんだろ。｣
杏｢ある！Aの前の女中は70歳くらいの女だった！｣
宇｢どあほう！性別の話をしてるんじゃねーよ！天然馬鹿すぎんだろ！｣
杏｢む！！！！｣
宇｢お・ん・な、だよ。好きな女のことを言ってんだ。｣
杏｢ないな！俺は鬼殺隊の柱！いつ命を落とすやもしれん立場でそんな存在など作るつもりはない！｣
ーーと、喋りながら心に違和感を覚える。
宇｢いや、嫁が三人いる俺はなんなんだよ。それに、その理屈で言ったらなんでお前は生まれてここに存在してんだよ。｣
杏｢……！！｣
宇｢あのなぁ、煉獄さんよ。｣
杏｢…………。｣
宇｢守るものがあるってのは良いもんだぞ。｣
杏｢…守るもの…。｣
宇｢家族愛もいいが、惚れた女はまた特別なもんよ。｣
と、俺の胸に拳を当てて宇髄はニヤリと笑った。
宇｢いんだろ。お前の胸の中には既にな。｣
ーーいいのだろうか。
いつ死ぬかわからない俺に、そんな存在を作ってしまってもいいのだろうか。
妻を亡くした父の姿を幼い頃から見て、俺はそんな思いをしたくないと子供ながらに勝手に決めて、そうなることを拒絶していた。
……しかし、Aと出会い、その温かさ、人柄に惹かれ、この先の人生を互いのために支えあえたら どんなに幸せだろうかと思うようになっていた。
…そう思う自分を認めても良いのだろうか。
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シレン(プロフ) - Lastさん» ご指摘ありがとうございます！いやいや、お恥ずかしい！！すぐ治します！！ (2020年11月1日 1時) (
レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
Last(プロフ) - この作品いつも読んでます！！ただいま�，覇�輪刀が日輪等になってましたよ。これからも投稿頑張って下さい！！ (2020年10月31日 23時) (レス) id: 7e2a5ee326 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - よるさん» コメントありがとうございます！くっつくまでの過程が大好物です！！ (2020年10月31日 22時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
よる - 焦ったい…大好物です！！！ (2020年10月31日 21時) (レス) id: 857d9d8983 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけるように頑張ります！ (2020年10月30日 14時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シレン | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16108143
作成日時：2020年10月26日 3時
