すれ違う思い�� ページ40
杏｢Aはいるか！！｣
『は！！！！』
夕食の準備をしていると台所のドアがバンっと開き、煉獄さんがズカズカと私の方へと近付きた。
『あわわわ！！！』
煉獄さんから抱き締められてた夜から何日か経っていたが、それから今日まで 目も合わせる事ができないほどに私の心は煉獄さんを見るだけで爆発してしまいそうになっていた。
それに、この赤面した顔を見せるのが死ぬほど恥ずかしくて、まともに顔をあわせられていないのだ。
ーー煉獄さんにこれを悟られないようにと頑張ろうとしたのだが、平然を装うといった面構えのスキルを持ち合わせて等なく 前のように話すことが五日間ほどもできないでいたのだった。
慌てふためく私を他所に、煉獄さんは腕組みをして少し距離をとって私を見下ろした。
杏｢すまなかったな！！｣
『……え？』
杏｢抱き締めたのが嫌だったのだろう！無理矢理すぎたと反省している！！｣
『え？え？』
ーー違ｯ……。
杏｢してしまった事はもう戻せない！俺の顔も見れないようなのでしばらくの間 長期間の任務に出ることにした！！｣
『え……』
杏｢それでは、失礼する！帰る時は鴉を飛ばして連絡する！｣
『……あ……。』
違うという言葉が出てこなかった。
違うのに……。
嫌なんかじゃないのに……。
嬉しかったのに……。
ーー何で私は……。
カラカラと、玄関の閉まる音が遠くから聞こえ 私はその場にヘタッと座り込んでしまった。
目を開けたまま、ポロポロと大粒の涙が床に音を立ててこぼれ落ちていく。
なんで、こんなに胸が苦しいの……？
ーー前掛けで両手を隠すように顔を覆い、声を殺して泣いてしまった。
どうか、今だけ……千寿郎君が来ませんように……。
◆
千寿郎side
ーーー聞いてはいけないことを聞いてしまった。
Aさんが兄上のことを好いていると知り、自分もそれに浮かれていた。
Aさんの兄上に対しての行動を観察していると、恋をしたことがない自分でさえもわかるくらいに Aさんも恋をした経験がなく、そして…人並み以上に恥ずかしがり屋なのだと言う事がわかる。
兄上はああいった性格であるから、Aさんがまさか自分に対して恋心を抱いている等想像もしていないのだろう。
鬼殺隊に入る前から今に至って剣の道一直線で来たのだから、兄もまた、そういった恋愛云々には疎いことは確かだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1334人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シレン(プロフ) - Lastさん» ご指摘ありがとうございます！いやいや、お恥ずかしい！！すぐ治します！！ (2020年11月1日 1時) (
レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
Last(プロフ) - この作品いつも読んでます！！ただいま�，覇�輪刀が日輪等になってましたよ。これからも投稿頑張って下さい！！ (2020年10月31日 23時) (レス) id: 7e2a5ee326 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - よるさん» コメントありがとうございます！くっつくまでの過程が大好物です！！ (2020年10月31日 22時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
よる - 焦ったい…大好物です！！！ (2020年10月31日 21時) (レス) id: 857d9d8983 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけるように頑張ります！ (2020年10月30日 14時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：シレン | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16108143
作成日時：2020年10月26日 3時
