すれ違う思い�� ページ39
『千寿郎君……これ、言っちゃだめだよ？』
人差し指を立てて、口封じの意味を込めて千寿郎君の口元へと指を出す。
千｢も！もちろんです！｣
敬礼をするようにビシッと了解しましたと姿勢を直す千寿郎君。よしよし、いい子だ。
ーーこの思いは胸に秘めておかなければいけない。
それでなくても、行く宛てのない私に仕事と住む場所を与えてくれた神様のような存在の人にこの下僕の私の思いを告げるなど迷惑行為に決まっている！困らせたくない。
千｢……あ。｣
ーーそもそもこの家に仕えること自体、それだけで満足ではないか。それに、これは雑念じゃないのか？だって、さっきから思考回路がおかしくて同じところを何度も雑巾がけしている！
だめだ！こんなんでは！よし！次に煉獄さんがいても、平静を装う……じゃなくて、真面目に冷静に仕事しているふりをしていよう！いや、ふりじゃなくて私は何をーーー……
杏｢おはよう！！二人共！！｣
『！！！！！！！！！！』
バーーンと煉獄さんがいきなり現れて、猫が尻尾を太くさせて驚くような反応で飛び上がった。
その場からピューーっと逃げてしまい、そのドキドキの根源の彼が視界に映らない所へと走り去っていった。
杏｢む？なんだ、どうした？｣
千｢あーー……｣
はははと、もどかしさの取れぬ思いで消えて行ってしまったAの方を見つめる千寿郎なのであった。
杏寿郎side
ーーなんだ？
Aに避けられている？目を合わせてくれなくなったり、話しかけるとあからさまに逃げてしまう。
もうこれで五日は声を掛けては逃げられ…というのを繰り返していた。
なぜだ。と、何かしたかと自分の行動を振り返ってみる。
……考えつく答えとしては、先日のAが寝惚けた時の夜に つい抱き締めてしまった時のせいだろう。
たまらなく愛しさを感じて自然ととった行動であったから、抑えることなどできなかったのだが……。
ーーふむ。嫌だったのだろうか？
Aからの同意もなしに、あんな行為は失礼だったのだろうか。……これは謝罪した方が良いのかもな！と、自分の部屋の中を行ったり来たりと繰り返していた。
杏｢うむ！女は難しい生き物だ！！｣
Aは今、何をしているだろうか。
ーー夕方であれば風呂掃除か台所にいるはずだな。と、部屋を出てAを探すことにした。
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シレン(プロフ) - Lastさん» ご指摘ありがとうございます！いやいや、お恥ずかしい！！すぐ治します！！ (2020年11月1日 1時) (
レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
Last(プロフ) - この作品いつも読んでます！！ただいま�，覇�輪刀が日輪等になってましたよ。これからも投稿頑張って下さい！！ (2020年10月31日 23時) (レス) id: 7e2a5ee326 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - よるさん» コメントありがとうございます！くっつくまでの過程が大好物です！！ (2020年10月31日 22時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
よる - 焦ったい…大好物です！！！ (2020年10月31日 21時) (レス) id: 857d9d8983 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけるように頑張ります！ (2020年10月30日 14時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シレン | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16108143
作成日時：2020年10月26日 3時
