早起きは三文の徳�� ページ22
『あの時、家族を殺された怒りで我を失っていました。』
千｢！！！｣
千寿郎君は私が煉獄さんに雇われた理由は聞かされていなかったようで、私の言葉に驚いていたようだったが話を続けた。
その隣では煉獄さんは腕を組んで私の話をしっかりと聞いてくれていた。
『自分でも驚くくらいの叫び声といいますか、雄叫びといいますか。そんな声が出ました。その時、身体に異変が起きていたのか全身が凍りつくほど冷たかったはずなのに いつの間にか指の先まで熱くなって、息の仕方もおかしかった。そして、手に持っていた斧の柄にヒビが入るほどの握力がでて……。』
杏｢……。｣
『手から炎が出ていたんです。』
千｢！！！！！あ、兄上……それって……｣
『ごめんなさい、変なこと言って。幻覚だったと思います。』
杏｢ふむ！あらかた理解した！｣
『……。』
ーー変に思われたかな。千寿郎君は何やら焦ってるみたいだし、この人変な人だった！みたいに思われちゃったかな？って一人で気まずくなっていると…。
杏｢やはり、Aには剣の才があるようだ。｣
『はえ？』
予想外の言葉に変な声が出た。
杏｢竹刀を貸してくれ。｣と、煉獄さんが私握っている竹刀を手にとった。
杏｢見ていなさい。｣
『……？？』
なんだ？どうした？と、言われるがまま煉獄さんを見る。
先程の素振りの時とは違い、煉獄さんは大きく深呼吸をした。
見間違いではないだろうか、煉獄さんの吐く息がいきなり蒸気となって目に見えた。
そして、煉獄さんが勢い良く素振りをすると驚愕なものが目に映った。
それは、私が幻覚だと思っていたものと同じように竹刀の回りを炎が覆っていた。
それを見て分かったが、それは実際の炎ではなく"そう見える"といった物のようだ。
それでも、開いた口が塞がらなかった。
杏｢Aが見たのはこれか？｣
『は、……はい。』
杏｢よもやよもやだ！｣
千｢Aさんの言ってることが本当なら……あ！いえ、疑ってるとかそんな意味ではなくて！｣と、慌てて言葉を訂正しようとする千寿郎君。
千｢だって、運命としか言いようがないといいますか……｣と、竹刀をぎゅっと胸に抱えて小さく震えている千寿郎君。
ーーその千寿郎君の言葉、行動の意味を私はまだその時は理解できていなかった。
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シレン(プロフ) - Lastさん» ご指摘ありがとうございます！いやいや、お恥ずかしい！！すぐ治します！！ (2020年11月1日 1時) (
レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
Last(プロフ) - この作品いつも読んでます！！ただいま�，覇�輪刀が日輪等になってましたよ。これからも投稿頑張って下さい！！ (2020年10月31日 23時) (レス) id: 7e2a5ee326 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - よるさん» コメントありがとうございます！くっつくまでの過程が大好物です！！ (2020年10月31日 22時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
よる - 焦ったい…大好物です！！！ (2020年10月31日 21時) (レス) id: 857d9d8983 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけるように頑張ります！ (2020年10月30日 14時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シレン | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16108143
作成日時：2020年10月26日 3時
