仕事開始！�� ページ15
今ある食材を並べ、献立を考える。
『薩摩芋は何にしよう？』
千寿郎に問いかけると｢そうですね、炊き込みご飯、味噌汁…迷いますね…｣と、千寿郎君も悩んでいる様子。
『この鯛は今日使っていいんだよね？』
｢はい！鯛の塩焼きは兄の大好物です！｣
『よし！決めた！』
｢本当ですか！｣
『薩摩芋とほうれん草で味噌汁！薩摩芋の炊き込みご飯！鯛の塩焼き！薩摩芋の天ぷらと野菜のかき揚げ！どうかな！』
｢おおお！｣
目をキラキラ輝かせる千寿郎君。
『じゃあさっそく始めよう！』
｢はい！！！｣
2人で手分けしてあれやこれや話をしながら、食材を手入れしていく。家事には慣れている手付きを見て、10歳でここまでできるなんて凄いと褒めると千寿郎君は照れくさそうに微笑んだ。
｢楽しみですね、兄もきっと喜びます。｣
『喜んでくれるといいな。』
｢あ、言い忘れていましたけど兄は物凄い量を食べるのでたくさん作りましょうね！｣
『そうなんだね！ご飯はたくさん作る方がおいしいもんね！』
ーーあぁ、楽しい。料理は好きだし、こうして一緒に作る人がいるといつもに増して気分もいい。
『ひと月前にいたお手伝いさんはどんな方だったの？』
｢年配の女性でした！ここに毎日通っていたのですが、足腰が弱くなって通えなくなってしまって。｣
『そうだったんだね、それから今日まで千寿郎君が家の事切り盛りしていたの？』
｢はい！｣
苦労しただろうに、そんなことを思わせないように明るく返事をするこの子を見ると胸がキュッと痛んだ。
『今日からは私がいるからね、まだ来たばかりだから至らないところもあるけど…たくさん煉獄家のこと教えてね！』
｢……！はい！！｣
千寿郎君の目に涙が浮かんでいた。
それに気づき貰い泣きしそうになる。千寿郎君と話していると死んでしまった弟のことを思い出す。家族にしてあげたかった色んなことをしてあげたい……そう強く思った。
1時間が過ぎた頃、ようやく料理が完成した。それぞれ手分けして運び部屋にいる煉獄さんを呼びに千寿郎君がいなくなった。
ーー喜んでくれるといいな、と調理場の片付けをしに戻り洗い物を始める。味見をして見たけど、とても美味しかった。グゥーと腹の音が鳴り、私も彼らが食事を終えたら残りを食べようかな。と、考えていると扉をガラッと開ける音がして振り返った。……千寿郎君かな？
『あれ？』
｢何をしている！一緒に食べるぞ！！｣
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シレン(プロフ) - Lastさん» ご指摘ありがとうございます！いやいや、お恥ずかしい！！すぐ治します！！ (2020年11月1日 1時) (
レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
Last(プロフ) - この作品いつも読んでます！！ただいま�，覇�輪刀が日輪等になってましたよ。これからも投稿頑張って下さい！！ (2020年10月31日 23時) (レス) id: 7e2a5ee326 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - よるさん» コメントありがとうございます！くっつくまでの過程が大好物です！！ (2020年10月31日 22時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
よる - 焦ったい…大好物です！！！ (2020年10月31日 21時) (レス) id: 857d9d8983 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけるように頑張ります！ (2020年10月30日 14時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シレン | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16108143
作成日時：2020年10月26日 3時
