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先程までのことを思い出しながら電車に揺られる。
終電ともなると空いてはいるが、座っていると何となく落ち着かない。
立ち上がってドアから街中をぼーっと眺めながら過ごす。
今日初めて彼に触れられて、今までにない感覚に襲われた。
こんなにも離れたくないと思ったのは彼が初めて。
優しくて大切に思ってくれていることが全身から伝わって来た。
「ごめんな、もうちょっと早く帰るつもりやってんけど…」
『ううん、その分一緒にいられたし』
「こんな時間やからAん家まで行くわ」
『大丈夫。大晴くんも明日早いんやろ？』
でも…と食い下がる彼が降りるべき駅に到着する。
『大晴くん、またね』
「…じゃあ気ぃ付けや」
周りの居眠りしている人達にバレないように、最後にそっとキスをして電車を降りた彼。
ドア越しに見送ってくれて、手を振って駅を離れた。
ふと窓に映る自分に目が行く。
さっきまで繋がれていた手が、離れてしまう前に触れた唇が寂しい。
さっきまであんなに満たされていたのに、心にポッカリと穴が空いたような気持ちになる。
…電車を降りたら彼に電話してみようかな。
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透(プロフ) - みりんさん» ありがとうございます！これからもゆっくりまったりと、にはなりますが楽しんでいただけますように💫 (2023年2月13日 14時) (
レス) id: 8f642d296a (このIDを非表示/違反報告)
みりん - 全部読ませていただいてます！話の作りが最高で更新楽しみにしています☺︎ (2023年2月12日 0時) (レス) id: 4b4581572e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透 | 作成日時：2023年1月30日 15時
