平和主義の殺人鬼【ツイステ】【男主】

22話 ページ24

Aside




＿＿＿＿＿＿い






＿＿きろ＿＿＿＿！






＿＿＿い、おい！！






ゆさゆさと体を揺さぶられる。




声がだんだんとはっきり聞こえてきて、僕は薄く目を開けた。




ﾃﾞｭ「起きろA！！そしてこれを止めてくれ！」


そこには片耳を塞いだデュースくんがいた。



『………はよ〜。』


ﾃﾞｭ「ああ、おはよう。…じゃなくて、この目覚まし時計、どうなってるんだ！！？」




デュースくんが指を指した方向に、ジリリリリリリリと鳴り続ける僕の目覚まし時計。




そうだ、昨日きちんと設定してたんだった。


『これ指紋認証式なんだあ。』



そう言って、僕の親指を時計の裏側にはりつける。


すると今まで鳴っていた時計はピタリと止んだ。



ﾃﾞｭ「指紋認証…？にしても、こんな大きな音で起きないなんて、眠りが深いんだな。」


デュースくんにごめんねぇ、と一言謝って、体を起こす。


『僕、朝は全然起きられないんだぁ…。』


グッと伸びをして、洗面所へと向かう。


顔を洗って歯を磨いて、制服に着替える。


するとコンコンと扉が叩かれ、返事をすると寮長さんが入ってきた。


ﾘﾄﾞﾙ「おはよう2人とも。起床時間はきちんと守れたようだね。」


ﾃﾞｭ「おはようございます！」


『おはよ〜ございま〜す。』


ﾘﾄﾞﾙ「おや、A。寝癖がついているよ。ハーツラビュル寮生たるもの、身だしなみはきちんとしておくように。」


そう言って、寮長さんに寝癖を直される。

へへへ、撫でられてるみたいで心地いいな…！


『ありがとうございま〜す！』


ﾘﾄﾞﾙ「うん、よろしい。では2人とも、遅刻しないように。」

そう言って寮長さんは部屋から出ていった。


ﾃﾞｭ「随分寮長と仲がいいんだな…。よし、僕たちも行こう！」

デュースくんと荷物を持って、部屋の外へと出る。


ﾃﾞｭ「そういえば、エースを見なかったか？朝から姿が見えないんだ。」

寮内の廊下を歩いていると、デュースくんがそう言った。


エースくん？そういえば昨日見たっきり、見てないなぁ。


『僕もさっき起きたばっかだから、分からないや。』


エースくんの話をしていると、近くにいた同級生の子たちが話し掛けてきた。


ﾊｰﾂA「エースなら、昨日寮長のタルト盗み食いして、首をはねられてたぜ！」



ﾊｰﾂB「そうそう！アイツすげー馬鹿だよな！」





2人の話を聞いて、デュースくんは頭を抱えた。




ﾃﾞｭ「全く、何してんだか…。」

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