第190話 千種のご飯 ページ8
どうも……クロームちゃんにキッチリ2時間も正座させられていたユキちゃんです。
【なんでそんなに暗いんだよ？ らしくねーぞ】
だって！ これから先3ヶ月もアイス様が食べられないんだよ！？
そんな苦行、想像するだけで耐えられないっ！
『アイス様…』
「チョコ…」
「いつまでもいじけてないで、二人とも座って。夕飯できたから」
おっ。久しぶりの千種のご飯だ！
テーブルには和食だけでなく洋食も並べられていて、とっても豪華な夕飯に落ち込んでいた気持ちも上昇する。
「ん！」
「えっと、もしかして僕たちも席についていいのかな？」
「ホント？」
驚き顔の白蘭とミドゥーザに、二人に唸っていた犬と雪那がそっぽを向きながら言う。
「勘違いすんじゃねーびょん！ 真美が言うから仕方なく食わせてやるんらからな！」
「だから早く座れってば、せっかくのご飯が冷めちゃうだろ！」
「フフ、そっか。ありがとう」
「じゃ、遠慮なくいただくヨ！」
よしよし、みんな座ったな？
それじゃあ、
『いただきます！』
「「「いただきます！」」」
まずは……ハンバーグを食べよう！
デミグラスソースがかかったハンバーグにナイフを入れ、一口大に切って口にいれる。
すると肉汁と野菜の甘味がじゅわ〜っと広がる。
【ちょっ、メシテロすんなよ。オレは食べられねーんだから】
『美味しい〜！ 千種、また腕を上げたね』
「まぁ、細かい作業は得意だから…」
メガネを押し上げて照れを隠す千種。
「うわっ、何これウマっ！ こんなグラタン、初めて食べたヨ！ ウマすぎ！」
「美味しいね♪ 千種クン、お店を開けるんじゃないかな」
「千種兄が料理上手なのはトーゼンだし！」
「そーら、そーら！」
「あたし、千種お兄ちゃんの唐揚げが大好きなんだぁ。美味しい〜」
それぞれが好きな料理をよそって食べすすめる。
ふとクロームちゃんの箸が止まっているのが視界に入った。
「クローム、どうしました？ 体調でも悪いのですか？」
『大丈夫？』
心配になってそう声をかけると、テーブルに雫がぽたりと落ちる。
「……なつか、しくて。みんなでこうして千種のご飯を食べるの、久しぶりだったから」
クロームちゃんが顔を上げて嬉しそうに頬緩ませ、笑う。
「とっても美味しい！」
「……いっぱい食べなよ。おかわりは沢山あるから」
今度から千種マミーって……あ、いや、なんでもないです千種くん。
危ねぇ、黒千種が降臨するところだった。
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霽月(プロフ) - 緋雨さん» ありがとうございます!! お陰様でなんとか完結させることができました。いつもコメントありがとうございます。たまに番外編ものぞいてやってくださいね。これからも精進します!! (2019年8月30日 21時) (
レス) id: a6fc521fe8 (このIDを非表示/違反報告)
緋雨 - ハル姉 完結おめでとうございます！！ ユキちゃんとスクアーロの結婚式 読んでてとても面白かったです！！ 今までとても素敵なこの作品を書いてくれてありがとうございます！ お疲れ様でした！ (2019年8月30日 20時) (レス) id: abe5765737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霽月 | 作成日時：2019年6月17日 23時
