第93話 化ける ページ48
「ザクロは行ってしまったよう。これで暫くは大丈夫でしょう」
隣で息を止める勢いで口に手を当てていた雪華に苦笑する。
沢田サンがどうやらへなちょこ馬に連絡を取っているらしい……まだまだ油断はできないな。
「はい……はい……本当ですか！ 雲雀さんが真六弔花のデイジーをやっつけたって！！」
「さっすが恭弥兄」
「だねっ」
ああ、雪華の笑顔が眩しい……目が潰れそうだ。
「じゃあ、あたしはこの辺で失礼するよ。暫く旅に出て店を空けるから、好きなだけ自由に使うといい」
リボーンが正体を問うも、答えることなくラーメン男はこの店を後にした。
その後、武兄にビアンキ姉、ジャンニー二やスパナがアジトに戻ることになった。
「雪那と雪華はいいの？」
「ビアンキ姉……いいよ、どうせクソ親父のことだから、そう簡単にくたばってねーだろうし」
「……うん、真美お姉ちゃんやクロームお姉ちゃんと一緒にユニお姉ちゃんを守るって決めたの」
ねっ、とこちらに同意を求める雪華の頭を撫でておく。
「あの、みなさん…」
「「ありがとう」はいらないわよ」
ユニの頬を包んでいじるビアンキ姉。
「私たちは自分の意志で行くんだから。あなたたちもユニを頼んだわよ」
「はい！」
「ありがとうございます……あっ」
あははっ、ユニってばお礼言っちゃってんじゃん！
「ガハハハ！ ランボさんも一緒に遊びに行くもんね！」
「ランボ！」
元気がありあまってんな…………ん？ ランボは寝てるんじゃなかったか……？
「じゃあ、ユニをしっかり守るのよ」
「うん、気をつけて！」
母さんや骸兄の影響もあり、多少の幻術ならばオレも見破れる……が、真六弔花レベルのはさすがに今のオレじゃ心もとない。
クローム姉に目をやれば、視線が合った。
少しして、武兄から無事にアジトに入れそうだとの連絡があった。
その間、ランボがイーピンと共に店中を駆け回る……その様子に不審な点はないように見える。
「ランボちゃん、ハルと遊びましょうか？」
「やだプー。ユニー、遊んでー！」
「おいこら！ ユニを困らせるなって！」
ユニとランボは今日が初対面だ……こんなに懐くものか？
敵を騙すならば子どもの方が化けやすいだろう。
子どものやることならば多少の違和感があっても「子どもだから」で納得させられるからな……オレの考えすぎか？
もう一度クローム姉に目を、……！
ギュルルルルッ
ランボに有幻覚の蔓が巻きついて締め上げる。
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霽月(プロフ) - ゆきなさん» コメントありがとうございます。さ、最初から…もはや最初の頃のは書き直したいレベルでお恥ずかしい限りです。最後まで面白いものを書けるよう、頑張ります！ (2019年3月11日 19時) (
レス) id: b6246d6e58 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - こんな遅くにすみません！２日かけて最初からユニちゃんと未来で再会！って感じの所まで読みました！面白かったです！これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年3月7日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霽月 | 作成日時：2018年4月17日 22時
