第89話 川平不動産 ページ44
「お゛ぉっと」
アーロを開匣し、牽制する。
「ちっ、バーロー。いちいち邪魔するヤローだぜ」
……オレの技を攻略している、なぁ。
「……行かないと、ユニ」
「わかってるわ、真美。……スクアーロさん！！ ありがとう！！」
横目でユニを見やれば、先ほどのユキとよく似た表情をしていた。
そういやユキのことをお姉さま、つってたな……ユキはいろんな奴に影響を与えすぎだぁ。
「さっさと行けぇ」
雪那は雪華の手を引いて迷うことなくアジトを出て行く。
……あいつらの心配はいらねぇな。
「わかってねーなー、バーロー。お前はオレにゃあ勝てねーんだぜ」
「う゛ぉ゛おい、変わった遺言じゃねえか」
技をすべて知っているからってオレに勝てる気でいんのかぁ゛？
面白ぇじゃねぇか。
「グエッ」
◇◇◇
雪那side
クソ親父にザクロの相手を任せ、オレは雪華の手を引いて走る。
レーグもいるし、心配なんてするだけ無駄だろ。
「とりあえず脱出は成功だね」
「どうですか？ リボーンさん、ラルさん、ユニさん。新しいノントゥリニセッテ対策カバーは」
おしゃぶりを覆う透明のそれはきちんと効果を発揮しているらしい……母さんは、大丈夫かな。
空気中にはまだノントゥリニセッテが漂ってる……いや、今は逃げることに集中しなくっちゃな！
とは言ってもな…
「アジトに戻るのは危険だし、町には既に何人かの真六弔花がいると考えた方がいい。どーやってユニを守るんだ、ツナ」
「えっ！ ど、どーやってって……！」
「あの！！」
ん？ ハル姉？
「さっきユキちゃんが、『逃げる時には川平不動産に駆け込みなさい』って言ってたんです！！ ハルの知り合いの不動産屋のおばあちゃんなんですけど…」
「不動産屋ーー！？」
「ユキお姉ちゃんが…」
「案外盲点でいいかもしんねーな。それにユキの助言だしな」
という訳で、オレたちはハル姉の知り合いの川平不動産屋へ向かうことになった。
「でも、この人数で移動しては目立つわ。何グループかに別かれた方が…」
ラルさんを抱え、そう言うビアンキ姉の言葉を遮る。
「いや、このままで行こう。合流するまでに時間がかかる上、戦力の分散はボンゴレの戦い方に向いてない。それに、もし敵が襲ってきたら…」
「私とお兄ちゃんでしんがりを務めるから大丈夫っ！」
「雪那、雪華…」
そう心配そうな顔すんなって、真美姉。
オレと雪華は、最強で最恐に無敵な三浦ユキのガキなんだぜ？
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霽月(プロフ) - ゆきなさん» コメントありがとうございます。さ、最初から…もはや最初の頃のは書き直したいレベルでお恥ずかしい限りです。最後まで面白いものを書けるよう、頑張ります！ (2019年3月11日 19時) (
レス) id: b6246d6e58 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - こんな遅くにすみません！２日かけて最初からユニちゃんと未来で再会！って感じの所まで読みました！面白かったです！これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年3月7日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霽月 | 作成日時：2018年4月17日 22時
