第85話 最後の伝言 ページ40
ピシャッと空が光る。
【転送システムが戻って来たのか…】
「四方に何か散ったぜ！」
「来たーー！！」
ああ、そうだ、今度こそ大事なことを伝えておかないと。
『キミたち……特にディーノとスクアーロに忠告だよ』
「「！！」」
『ミルフィオーレはパラレルワールドを通してキミたちの固有技を既に攻略している。使うなとは言わないけど、それを踏まえた上で敵に当たるようにね』
「重要な情報だな。サンキュー、ユキ！」
「わかったぜぇ」
さーて、計算外だが、ここで彼らとは一旦お別れだ。
【黒兎の奴を野放しにはしておけないからな】
先ほどから殺気の納まらないミドゥーザも残るだろう。
『ミドゥーザ！ 少しの間、こいつを頼める？』
「オーケー！」
恭弥とへなちょこ馬、草壁哲也とロマーリオは並盛中学校へワカメヘア―を倒しに向かった。
本当は今すぐ彼らをこの場から引き離すべきなんだけど……これが最後の伝言だ。
【？】
『武くん、チョイス前に渡した匣を返してもらえるかな』
「おう！」
赫灼を入れていた匣を返してもらうの忘れかけてたから丁度いい。
【忘れるな！！ オレの大事な愛刀だぞ！！】
あ、そーいえば幻騎士置いてきちまった……ま、自分で逃げられるだろ。
【おまえサイテー。忘れっぽすぎるぞ】
仕方ないだろ、忙しかったんだ。
「兄さんの仇を取ってやる……！！」
「我の記憶にミドゥーザの兄はいない」
「こんっの……！！」
後ろのシリアスとか聞こえなーい、聞こえなーい。
ちょいちょい、と仕草と視線で真美ちゃん・ユニ・クロームちゃん・雪那に雪華・ハルを呼ぶ。
まずはこの二人。優しく抱きしめながら、他の誰にも聞こえないように囁く。
『真美ちゃん、ユニを頼む』
「勿論！ どんな敵が来たって沈めちゃうんだから！」
『ユニ、キミには沢山の人がついている……みんなを頼む』
「……はい、ユキお姉さま！」
次はクロームちゃん。
彼女には言いたいことがありすぎて困るな…。
『よくやってる、さすが私の弟子だ』
「ユキさん…」
『正直言って、ここにいる誰よりもクロームちゃんが一番の才能の持ち主だと思ってるよ……自信を持って敵をブチ破れ』
「っはい……！！」
次は雪那と雪華。
おっと、10年も経つと雪那には身長が抜かされてる。
『ふふ。大きくなったな、雪那』
「っ、母さん…」
『はじめまして、雪華。キミは誰よりも度胸があるな』
「お、おがあ゛ざんっ……！」
おいおい、泣くなって。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 60人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
霽月(プロフ) - ゆきなさん» コメントありがとうございます。さ、最初から…もはや最初の頃のは書き直したいレベルでお恥ずかしい限りです。最後まで面白いものを書けるよう、頑張ります！ (2019年3月11日 19時) (
レス) id: b6246d6e58 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - こんな遅くにすみません！２日かけて最初からユニちゃんと未来で再会！って感じの所まで読みました！面白かったです！これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年3月7日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：霽月 | 作成日時：2018年4月17日 22時
