第84話 師弟そっくり ページ39
超炎リング転送システムによってボンゴレ勢が雷のフィールドを後にした。
「うまく逃がしたつもりだろうけど、意味ないな骸クン。綱吉クン達の寿命はほんのちょっと伸びただけだよ」
「僕はボンゴレファミリーを助けたかった訳ではありませんよ。大空のアルコバレーノが貴方の手に渡らなければ……十分です」
骸の体が徐々に霧がかって消えてゆく。
「わかってるような口ぶりだね」
「クフフ……僕の師匠のことをお忘れですか？」
「……ほーんと、君たち師弟って厄介だよね」
「褒め言葉として受け取っておきますよ」
その返し方は白蘭にとって皮肉なことに、
「まっ、いいや。ユニチャンはどんな手を使っても手に入れるから……君の嫌いなマフィアらしいやり方でね」
「クフフ。それはまた、恐ろしいことだ」
恐ろしいとも欠片も思っていない、至極余裕に満ちた笑みを残して骸は本体へと戻って行った。
◇◇◇
「いつつ…。や、やった！！ 並盛に……転送できたぞ！！」
木に足を引っかけて逆さまに着地するとは……マグロは愉快だな。
それに案の定、バランスを崩して落下したようだし。
「で！！」
「10代目！！ 大丈夫っスか！？」
「って、あ！！ ユキさんが黒兎と……！」
ガチガチッ…！！
背後から聞こえる騒がしい声をBGMに、鍔と刃を唸らせての鬩ぎ合い。
「三浦ユキィ！！」
『だから人の名前を叫ぶんじゃないッ！！』
キミに呼ばれると虫唾が走るんだよっ！
「ユキさん！！」
『問題ないよ。それより隼人くん、転送システムの破壊を頼む』
「チッ、命令すんな！」
とか言いつつやってくれるとかツンデレかよ。
【おまえが言うな】
私はツンデレじゃないっ！！
「これで時間が稼げたな。後はユキが抑え込んでいる黒兎だが…」
「……あッ！？ て、転送システムが消えた！！」
破壊し損ねたか…
『……キミ、なんでパンファを連れてきた？』
「我も雪の者であるから常人よりも寿命が短い。そして長い時を生きていくうちにその寿命が切れるスパンは更に短くなった……故に」
こちらに力を入れた反動で後ろに飛び退いた黒兎は自身の両目を抉り取ってそこらへ捨て、
「んなっ！」
「じ、自分の目を……！」
気絶したままのパン野郎の両目を抉り取って落ち窪んだ自身の目に嵌め込んだ。
「ハハハ！ これで存分に闘えるぞ三浦ユキィ！！」
『だから人の名前を叫ぶな！！ 凍らせるぞ！！』
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霽月(プロフ) - ゆきなさん» コメントありがとうございます。さ、最初から…もはや最初の頃のは書き直したいレベルでお恥ずかしい限りです。最後まで面白いものを書けるよう、頑張ります！ (2019年3月11日 19時) (
レス) id: b6246d6e58 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - こんな遅くにすみません！２日かけて最初からユニちゃんと未来で再会！って感じの所まで読みました！面白かったです！これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年3月7日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霽月 | 作成日時：2018年4月17日 22時
