第67話 人の悪口を言ってはいけません！ ページ22
《山本！ 敵の標的を頼めるか！！ オレは正一のいる基地に戻る！！》
《ああ、行ってくれツナ！ 標的はオレ一人で充分だ！！》
《頼む！！》
「な、何を言ってるんだ綱吉君…！ 桔梗は獄寺君と幻覚のユキさんが足止めしてくれてる！ 僕の事より先に敵の標的を倒すんだ！」
基地ユニットの中で正一が驚愕のまま口を開く頃、瓜を抱えて可愛がっていた幻覚ユキは獄寺にささやく。
『隼人くん、私は本体ではなく幻覚だからリミットがある……それももうすぐね』
「はぁ！？ そういうのはもっと早く言えよ！！」
『まあ、そういうわけで私が消えた瞬間、ケバ男の足止めはなくなる。さっきしたように彼は基地の破壊を真っ先にするだろうから注意するように、いいね？』
それから自分とこの可愛い子猫の身もしっかり守りなさい。
ウインクとともにその言葉を送った幻覚ユキは次の瞬間、サラサラと霞がかるようにして消えていった。
「ハハン、思わぬ足止めを食らってしまいましたが、貴方の逃走劇もこれまでです」
後ろをチラと振り返り、桔梗が解放された瞬間には既にダイナマイトを放っていた獄寺へ向けて植物を差し向ける。
ドオンッ！！
「獄寺君！！」
バイクが爆発したために発生した黒煙。
それに紛れて桔梗に悟られず、うまい具合に瓜を連れてビルの影に隠れた獄寺は時を待つ。
「いよいよメインディッシュです」
桔梗は余裕の笑みを浮かべて雲の炎を強く灯し、基地を破壊すると負傷したまま飛び出て来た入江を甚振るように追い駆ける。
「だ、大丈夫だ……逃げ切って、みせる…！ ……勝つぞ……絶対に勝つんだ…！」
◇◇◇
ミルフィオーレ基地前。
デイジーを守るバリアには山本の剣戟による亀裂が生じ、あと一撃程で壊れそうになっている。
「よし！ 次でいける！ 間に合えよ…！！」
――――時雨蒼燕流、特式十の型……
「ぼばっ」
鋭く、速く、――仕留めてみせる！！
ドギャンッ！！
「ツナ！ 倒したぜ」
《先に……先に、山本殿が敵を倒した…！》
《じゃあ…！》
◇◇◇
「おや、まさかあちらの方が早かったとは。やはり足止めされたのが痛かったようだ」
《何故あの男は極限に余裕そうなのだ！？》
入江はよろけながらも走って懸命に逃げる。
「フィニッシュです、白蘭様。あなたの旧い友人を殺します」
雲の炎を燃やし狙いを定める桔梗を獄寺が見ていた。
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霽月(プロフ) - ゆきなさん» コメントありがとうございます。さ、最初から…もはや最初の頃のは書き直したいレベルでお恥ずかしい限りです。最後まで面白いものを書けるよう、頑張ります！ (2019年3月11日 19時) (
レス) id: b6246d6e58 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - こんな遅くにすみません！２日かけて最初からユニちゃんと未来で再会！って感じの所まで読みました！面白かったです！これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年3月7日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霽月 | 作成日時：2018年4月17日 22時
