第60話 黒兎の修羅開匣 ページ15
まったく、少しは自分で作戦立案しろよなー…
未来ミドゥーザの置いていった匣をぽいと投げる。
「何コレ？」
『そこに炎を注入すれば、キミの相棒が出てくる筈だよ。どんな動物が出てくるかはお楽しみ、そこの巨人を相手にできるかも分からないけどね。』
しきりに疑問符を頭上に浮かべるミドゥーザだけど、当然黒兎とパン野郎は待ってくれる筈もなく。
パン野郎の巨木のようなぶっとい腕が私たちに迫る。
『アルジェ！』
私はアルジェの背に乗って回避、ミドゥーザは……アルジェによって巨人目掛けて放り投げられたみたい。
「へっ！？ うわぁああ！？」
「三浦ユキッ！」
『人の名前を叫ぶな！』
槍に雪の炎を纏わせ肉薄する黒兎を、同じく雪の炎を纏わせたお梅ちゃんでもって迎撃……ん！？
【どーした？】
『キミも炎を吸収するのか……！ 晴の幹部と同じだね。』
「そうだ。我の修羅開匣は晴・雷・霧の匣の能力を掛け合わせたことによる最強の匣。何よりも氷の目を使用したことによりヒトの姿を保ったまま最強の力を十全にふるうことができる。」
……アルジェには戻ってもらおう。
主力戦で倒したネヴェリータ晴の幹部が相手の炎を吸収して自分のものにしてみせたように、黒兎もそれができるらしい。
【こりゃまた厄介な……チョイスで炎を大量に消費するのはオススメできないぞ】
わかってるっつーの！
「もうッ！ こーなったらやるっきゃないよネ！ えいっ！」
「
ミドゥーザが開匣したのは
クラゲのぷにぷにした傘部分に乗り、巨人に接近することでなんとか対処するみたいだ。
あっちはなんとかなりそうだな…
《ユキさん！ 山本君が幻騎士を倒しましたよ！》
『よし！ 今すぐ私と武くんの通信機を繋げて！』
「余裕があるようだ。」
『ぐっ！』
武器に全く炎を纏わせないと強度が心配になるが、炎は吸収されてしまう…
《繋げました！》
『武くん、チョイス前に渡した匣を開いて、その刀ですぐに幻騎士を斬れ！』
《えっ？》
キンッ！ ガァン！
くそっ、黒兎まじで邪魔！！
押されてるしっ！
《ど、どういう…？》
『っ早く！ 彼には簡単に死んでもらっちゃ困る！』
《分かった！！》
キィンッ！！
『！！』
最悪だ……お梅ちゃんがあらぬ方向へ飛ばされてしまった。
第61話 幻騎士救済ルート？→←第59話 丸投げされた方はたまったもんじゃない
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霽月(プロフ) - ゆきなさん» コメントありがとうございます。さ、最初から…もはや最初の頃のは書き直したいレベルでお恥ずかしい限りです。最後まで面白いものを書けるよう、頑張ります！ (2019年3月11日 19時) (
レス) id: b6246d6e58 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - こんな遅くにすみません！２日かけて最初からユニちゃんと未来で再会！って感じの所まで読みました！面白かったです！これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年3月7日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霽月 | 作成日時：2018年4月17日 22時
