【REBORN】最弱幹部は息を潜める 2nd Bullet (ページ24)

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目的48:稀代の暗殺者ページ24

「っ……は……ぁ……」

だんだん目が霞んできたのは血の流しすぎか、それとも雨の炎の効果か。

「ま、じかよ……何でまだ立ってられんだお前……」

彼にも疲労の色が見える。
ここまで露骨に命を狙われ続ければ無理もないはずだが。

「暗殺者に……負ける気はない」
「……俺こーんなに強いのに？
あくまで戦闘員ではなく暗殺者だと？」

少し戯けたように彼は問いかける。

「……髪色も、マントも、暗闇に紛れるためのものだ。
太刀筋も……命を刈り取るための、ものだ。
本当は……こういうの、専門じゃないでしょ」

私の答えを聞いた彼は頭を軽く掻き、まじか、と呟いた。

「……お前みたいな冷静で観察眼鋭いヤツ、
敵に回すんじゃなかったな」
「……私も貴方みたいな戦闘も隠密もできる人、
1番敵に回したくなかったよ」

違う立場で出会っていたら、なんて空想を一瞬浮かべて再び刃を交える。

斬られる。私の刃はまだ届かない。
だんだん足元もふらついてきた。もってあと数撃。
だから、もうここで殺るしかない。

突っ込み右手の短刀で斬りかかる。
当然のように片割れで受けられ、もう片方で斬られる。
その一撃に耐えきれず体は倒れていくのがスローモーションに感じられた。
あと一歩が遠い。
ふと、ある人の言葉を思い出した。

'君が死んだら悲しむ奴がいること、忘れないで"

その言葉がその一歩を踏み出させた。
銃は宙に捨て置き、空いた左手にもう一つ短刀を持つ。
1週間、一対の武器を持つ、聞こえた声の主に鍛えられた。
そして今ずっと双剣を持った敵を見続けた。
お手本としては十分だ。

「っらあああああああ！！！！」

首を断つ一瞬、驚いた顔と動いた唇が見えた。

'お見事"

と言っていたのかは本人にしかわからない。