【REBORN】最弱幹部は息を潜める 2nd Bullet (ページ11)

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目的35:望まない未来の先ページ11

「………………………………………………………」
「すっごい嫌そうな顔してるねぇ。
別に貴方に認めてもらわなくてもいいって思ってそう」

まさにその通り。だって死人に口はない。
昔々に死んだ人間が認めないと何だというのか。
別に他の人達が認めてくれればそれでいい。

「貴方の考えも嫌いじゃないんだけどね」

まるで私の考えはお見通しと言わんばかりに続ける。

「7^3ではないけど空の守護者にもリングはあってねぇ。
戦力増強にもなるし、あって困るものじゃないと思うけど」

いたずらっぽくニヤリと笑う。
神秘的な見た目に見越した様な発言。
それに対して掴みどころのない物言いが何故か違和感を持っていなかった。

そこでふと最後に聞いた彼の声を思い出す。
'信じてる"
あれはそういうことか……！

つまり、リングを取ってこいと。
この自称・初代空の守護者サマはなんとなく苦手だけれども、
やるしかないという事実は揺るがないようだった。

「……わかりましたよ、やりますよ。何やればいいんです」

とは言ったものの、戦闘とかは勘弁してほしい。

「あはは、戦ったりはしないよ。私の質問に答えてもらうだけ」

彼女は笑いながらその場でくるりと周ったり数歩ステップを踏んだりとまるで遊んでいるかの様だった。

そんな中で彼女は質問する。

「貴方は今までボンゴレに害をなすマフィアを消すことで、ボンゴレを守ってきたんだよね」
「……はい」

「じゃあ貴方は、その害をなすマフィアがボンゴレファミリーの人だったとしたら、同じ様に消せる？」
「……え？」

ボンゴレがボンゴレに害をなしたら、そいつを殺せるか？
そもそもそんなことする人なんていないじゃないか。

「いるじゃない。リング争奪戦も一種のそれでしょ」

自分の肩が跳ねたのがわかった。
確かにボス達の行いも裏切りと言えるだろう。

「じゃあ何で貴方はあのとき殺さなかったの？
やろうと思えばできたでしょ？」
「あれは……ボンゴレにとって必要な、人達だから……」

「それは貴方の考え兼願望でしょ。
もちろんそれが全くないとは言わないけど」

彼女は私の瞳の奥を覗き込む様に聞いた。

「聞き方を変えるけど。
例えば貴方の敬愛するボスでも10代目でも大切な守護者さんでも……
彼らが他の守護者たちとか幹部とかを殺したとしたら、貴方はどうする？」