【REBORN】最弱幹部は息を潜める (ページ6)

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目的05:違和感　〜ツナside〜ページ6

「雲の守護者バトルの戦闘フィールドはこちらのクラウドグラウンドです。雲の守護者の使命ゆえに最も過酷なフィールドを用意しました」

チェルベッロの視線の先には四方を有刺鉄線で囲まれ、ガトリングが8門のフィールドがあった。
地中には重力感知式のトラップが無数に設置され、警報音の直後に爆発するという。

そんな話にも雲雀さんも相手のジャックも全く動じずに佇んでいた。

「それでははじ
「……まる前に1つ確認をば」

とジャックがチェルベッロに振り返る。

「この戦いの勝利条件はリングを完成させることのみで、リングを完成させた相手の状態は問わないという認識で間違いない？」

その確認に対し、彼女たちはわずかに首を傾げた。

「ヴァリアーのS・スクアーロは勝敗決定後に鮫に食われたそうですが、例えば勝敗が決まった時点で相手がピンピンしてようが死んでようが別にどちらでもいいよね？って話。動かない相手からリング取る方が簡単だからねぇ。こっちは後がないし」

「敗者の命は保証されませんので、生死は問いません」

ジャックが不気味に笑う。実際に笑ってるのは仮面だけど。
その仮面とその物言いは余りにも似合っていて。
それでもどこかちぐはぐな感じが拭えなかった。

「それを聞いて安心しました。それでは少しの間よろしくお願いしますよ。雲雀恭弥君」

「へぇ、君……僕を殺せる気でいるの？」
「逆に殺せないとでも？」

ジャックの発言に山本が苦い顔をした。
唇をかみ、拳を握りしめている。

既に2人の殺気でこちらが震え上がりそうだが
ジャックは雲雀さんを殺さない確信だけが俺の中にあった。

「アイツ実力もだが他のやつと同じでヤベーやつですよ10代目！！」

「……同じじゃ、ないよ」

獄寺君の発言に気づけばそう反論していた。

「えっ」
「あっ、いや……なんとなく……なんだけど」

と少し篭りながら、俺の中の確信を口にする。

「あの人…そんなに怖い人じゃないと思う」

足元にいたリボーンはニヤリと笑い、
ジャックはこちらを苦々しく見た気がした。