大好きなあなた【紫】 (ページ29)

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ｶﾞﾁｬｯ

？「しょー、行くで〜」

紫「いーや！むりむり！」

？「ほらもう、Aちゃん困っとるやん」

紫「れんに言われたって無理やよ！」

慣れたように私から紫耀くんを引き剥がして

お迎えの車に乗せ

颯爽と助けてくれる

紫「あっちょ、！Aに行ってきます言ってないよ！」

廉「そんなんお前が悪い！！ほら行くで」

紫「あーあっ、！A〜！！」

ﾌﾞｰｰｰｰﾝ

ようやく車が走り出し

私も電車まで大急ぎだ

廉くんには、紫耀くんや岸くんから

私のことを伝えてくれていた。

紫耀くんの家と廉くんの家はだいぶご近所で

お迎えの車には必然的に2人を乗せるようになっている

初めて紫耀くんがこうなった時

あまりにも降りてこないからと

廉くんが部屋まで迎えにきてくれた

それがまさかの初対面

今日のように、

岩みたいに私をしっかり掴んで離さない紫耀くんを

廉くんはなんとか連れてってくれた

そんなことがあまりにもよく続くからと

私は廉くんと連絡先を交換することになって

“紫耀くんが岩になったら連絡する”というルーティーンが

始まっていた。

はぁ、これ帰ってきたら大変だろうな

「ただいま〜」

…

やっぱり、いつもこうなのです

紫耀くんはソファで体育座りになり

紫「ふんっっ！！」

今でもぷんぷんに機嫌が悪い

「ねぇねぇ、そんな怒んないの〜」

紫「いくらAが可愛いからって、今日の今日は許さないもんーー！」

「そんなこと言われても、、」

今日はなかなか手強そう。。

でも、怒っている紫耀くんは子供みたいに

あまりにもバブみが強くなって

ついつい可愛いって思っちゃう

「んふふ」

紫「あっ！なんで笑うん！！？」

「だってかわいいーもん」

紫「は、はぃ！？か、可愛くないわ！！かっこいいでしょ!」

「えーー、

やっぱ可愛いーーー！」

紫「ちょっと！！！可愛くないってーー！」

ずっと可愛いか可愛くないかの言い合いは続き

朝のことなんてどうでも良くなってくれたみたい

紫「はぁもういい！！もう遅いから寝るよ！」

「あははっ！はーい」

また明日からもこれか〜、

電車に乗せるのも嫌なくらい大好きになってくれる紫耀くん

ちょっと嬉しい、いやだいぶ嬉しい

なんて、

そんなこと思ってるのは廉くんには絶対言えない(笑