慰め2_ホソク視点 ページ22
俺の気持ちはどんよりだ。
今日は踊る気にもならない。
放課後、待ち合わせの屋上へ向かう。
屋上へ行くと、初めて出会った時と同じベンチにAが座っていた。
ホソク「イ・A!」
俺が呼ぶとハッとしたように顔を上げ立ち上がり頭を下げる。
礼儀正しいのは前と全く変わらない。
お淑やかで慎ましい女性だ。
A「すみませんわざわざ…最初はカトクとか良かったんですけど、やっぱりちゃんとお話しないとと思って…。」
俯くAの頭に手を置く。
ホソク「顔上げて。」
そっと顔を上げ困惑した表情で俺の顔を見つめる。
この顔だよ。
初めて見かけた時Aは泣いていたけれどすごく綺麗な子だと思った。
こんな綺麗な顔してスタイルも良いのに一生懸命に韓国語の勉強をしてる手帳や、彼女の謙虚な仕草が俺のどタイプだったんだっけ。
まぁでもお兄ちゃんだから。
弟達のことを考えて大人しく引いたわけだけど。
こんな時でもやっぱり美人だね 笑笑
A「あの…ホソク先輩?」
ホソク「あ、ごめんごめん。考え事してた。」
慌てて手をどかす。
A「…座りましょうか…。」
2人でベンチへ腰を掛ける。
ホソク「で、ジョングクと何があったの?」
するとAが顔を赤くした。
嫌な予感。
ホソク「大丈夫。誰にも言わないから…。」
A「その…この前…。」
_____
一通りの経緯を聞いて俺は唖然とした。
いや、とにかく悲しかった。
どんよりしてた心が更に歪む。
ホソク「ジョングクの奴…はぁ…とにかく、今はテヒョンのことを忘れてジョングクとジミンをどうにかしよう。」
A「ジミン…?」
ホソク「ジミンにちゃんと話さないと駄目でしょ。合意じゃなくても他の男とキスしちゃったんだから。」
っ、強く言いすぎだかな…。
A「…はい!」
わお…予想外。
強くなったんだなこの子も。
少しだけ心が温まる。
Aになんだか慰められてる?
そうだよね。
大体なんで俺がこんなにしょんぼりしてんのかな。
そりゃテヒョンが居なくなって寂しいのもあり。
ジニヒョン達が卒業してからなかなか7人で集まるってもなくなって体育館倉庫ももう使わなくなった。
なんだか大切な時間がなくなった感じがしてたんだ。
でもAを見てると俺が今出来ることをしなきゃ行けない。
そう思う。
弟達の為に。
Aの為に。
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作者名:たんぐん | 作成日時:2019年10月14日 11時