空席の持ち主 ページ4
次の日日直になっていた私は早くに学校へ行った。
教室に1人、あの空席に誰かが座り、うつ伏せになり寝ていた。
恐る恐る自分の席に行く。
その子は私の方へ顔を向け寝ていた。
A「この子…。」
昨日のバケツ小僧！！
すやすやと寝てるけど流石に謝罪がないのは許さない。
私は顔に落書きでもしてやろうかと企んでいたが
_ガシッ。
次の瞬間急に手首を掴まれた。
テヒョン「ばぁっ 」
A「っ、うわぁぁぁ！！」
急に掴まれ、目を開けるからびっくりした。
私は1歩下がろうとしたが自分の机にかかとをぶつけ後に倒れそうになる。
_スｯ
立ち上がり私の手を優しく引き抱き寄せるバケツ小僧。
その瞬間は何故かスローモーションで私の視界に写っていた。
そして顔をグッと近づけられる。
テヒョン「昨日のお姉さん、僕の隣の席だったんだね。」
じっと私の目を見つめる…テヒョン君。
その目に吸い込まれそうになる。
…いやいやいや、私！
今の状況はしっかりやばいだろ！
A「離して！」
私が振り払うとテヒョン君は少し悲しそうに唇をとがらせた。
そしてまた自分の席に座る。
テヒョン「お姉さんやっぱり怒ってる？」
A「当たり前で…しょ…」
テヒョン「お姉さん…」
うるうるした目でしかも上目遣い…
駄目よ
駄目
私絶対に
A「はぁ…もういいよ。それより、私はお姉さんじゃなくてイ・A！A！ 同級生だしお姉さんなんてやめてよ。」
私の割にスラスラ韓国語が出てくると思った。
どうしてだろう。
_ズキッ。
一瞬頭が痛くなって抑えた。
テヒョン「A…？大丈夫？」
A「う、うん。」
なんだったんだろう今の。
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作者名：たんぐん | 作成日時：2019年8月26日 22時
