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Side R
真宙「残念なお知らせしていい?」
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一足先に休憩に入って
どこかに行っていた真宙が戻ってきたかと思えば、
なんだかニヤニヤしながらそんなことを言ってきた。
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流星「え、なんだよ。」
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真宙「俺さっき、Aに会った。」
流星「はっ!?…どこで!」
真宙「エレベーターの前。近くでインタビュー受けてたみたい。」
流星「まだいる?」
真宙「もう帰ったと思う。」
流星「はー…?」
.
A、と聞くと大袈裟に反応してしまう。
てか今日近くで仕事あったのかよ、
先言ってくれれば時間調節して顔出したのに。
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真宙「まひろ?って声かけられて振り向いたらAだったの、いや〜久しぶりに会ったな〜。」
流星「……、」
真宙「…無言やめて?てか睨むな睨むな。」
流星「……引き止めとけよ。」
真宙「会ってく?って聞いたんだけどさ、
仕事モード邪魔しちゃ悪いからって。」
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確かに彼女が言いそうなことだ。
そんな気遣わなくていいのに。
こっちは少しでも顔見れたら嬉しいのに。
少し前まで近くにいたのかと思うと、
なんだか急に会いたくて仕方がなくなってきた。
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真宙「久しぶりに会ったけどやっぱ可愛いね。」
流星「…あたりまえ。」
真宙「うわ、惚気けた。」
流星「お前が振って来たんだろ…!」
.
紫耀といい真宙といい、
自分からパスを投げておいて
それに俺が肯定すると惚気けだ惚気けだと騒ぐのだ。
.
…まあ、でも、
本当にそう思ってんだからしょうがないよな。
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作者名:紙兎 | 作成日時:2020年8月2日 17時