外恋慕【 sh × sm 】 (ページ42)

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・《 sm side 》ページ42

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　「……やだっ、しんたろ、」
慎「俺じゃダメなんだよ、」
　「……うぅっ、ッ……」
慎「ごめん、ッ……」

初めてだった。
Aの前で泣くなんて。
人前では一丁前に強がって、本当は死ぬほどメンタル弱いのに強がって、まじで引くほど馬鹿だと自分でも思う。

＿＿「慎太郎は太陽みたいだね」

中２のとき、Aを好きになった瞬間だった。
物心が着いた頃だった俺は全身に衝撃が走って、あぁ、俺はこの子に出会う為にここに来たんだ、って思った。大袈裟だけど、月みたいに微笑むAが俺の生きる意味になった。

正反対の紫耀は無愛想で、だけど優しくて、あの顔面は強い。魅力の塊だった。Aと似ている部分は不器用なところ。素直に気持ちが言えないから空回りする紫耀はいつも不貞腐れていた。それが俺が唯一、紫耀に勝てる部分だと思っていたけど、根本的に何かが違った。

幼い頃を思い返しても、どれもこれも想い出には紫耀がいた。

いつも何かを我慢して、何か言いたげで、俺に気を遣って。
最初から気づいていたのに、俺は知らないフリを続けてた。
今日の今日まで。

慎「太陽と月は一緒にいられないんだよ」
　「……え？」
慎「離れなきゃいけない運命なんだ」

Aはもう覚えていないだろう。
俺を太陽みたいだ、と言ったこと、俺の未来を照らしてくれたこと。

Aを照らす太陽でいたかった。
ただひたすらに、Aの何かになりたかった。

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