外恋慕【 sh × sm 】 (ページ34)

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・《 sm side 》ページ34

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当たり前に目が合わない。だからさっきのは図星。

海人くんはAを見てすぐに反応した。俺のことなんかより遥かに。Aが紫耀の事務所に行ったことがどうとか、そういうのはもうどうでもいい。ただ、俺に気を遣って何も言ってくれないことが何よりも辛いんだよ。事情があるなら話してほしいし、俺は一体Aのなんなの？

「今日何食う？」
「んー、何食べたい？」
「チゲ鍋！」
「また？笑」
「Aもハマるやつ作る」
「お、楽しみだ」

その笑顔を守りたいって誰よりも強く思ってる。
帰ったらAがいるって幸せ、誰よりも強く感じたい。

引越しの荷物運びが終わって一休憩。
疲れたのかソファでぐっすり眠ったAの頭を撫でた。
パーカーのポケットに入ってる携帯が床に落ちて拾ったら丁度電話が鳴った。

着信：平野紫耀

やっぱり登録されてた、紫耀の名前。
今日ぐらい勘弁してよ。
同棲が始まったんだから今日ぐらい俺に独占させてよ。
震える手を抑えながら拒否ボタンを押した。

" 不在着信 " と表示された履歴ごと削除した。

ああ、俺ってこんなせこい男なんだよ。

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