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てっぺんを超えた頃、慎太郎からの連絡が途絶えたことに
疑問を抱きながら、電話をかけた。
〈 ……はい、 〉
４コール目で聞こえた掠れた声は、求めている人ではなかった。
〈 ……え、 〉
紫〈 ごめん、慎太郎潰れた 〉
〈 えっ？！今どこ？！ 〉
紫〈 いいよ、俺が連れて帰るから 〉
〈 え、いや、でも…… 〉
紫〈 いいから大丈夫、安心して 〉
………どうして一緒にいるの？
………何があったの？
名前なんか聞かなくたって分かるその声は至って冷静だった。
慎太郎が行きそうな居酒屋なんて限られてる。
紫耀は飲んでないのだろうか。
声だけだと酔ってる様子は見受けられなかった。
急いでジャケットを羽織り、一か八か、近くの居酒屋を目指した。
スーツ姿の酔っ払いを介抱するアイドルみたいな人影。
言わずとして、遠くからでも２人だと分かった。
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作者名：詠夢
| 作成日時：2021年2月7日 7時
