第1話 ページ1
夜久｢ いけー！！｣
体育館に元気な声が響き渡る。
今日も私は、この蒸し暑い体育館で部員の水を運ぶ。
｢ ふはー…やっと運べた…｣
額に溢れた汗を拭きながらため息をついた。
リエーフ｢ Aちゃーん！なにため息なんかついてー｣
軽い口調で話しかけてくるリエーフ
｢ だって…体育館めちゃ暑いし…｣
顔をパタパタと扇ぐ
リエーフ｢ まぁー夏だからしかたないよ 笑｣
笑いながらそう言い練習へと戻る
｢ あー…皆は元気だなー…熱中症にならないように気おつけないと…｣
ブツブツと独り言をいいながら練習を眺める。
リエーフ｢ おーい！Aちゃんタオルこっち
おねがーい｣
｢ へぇ……？ わかっ｣
立ち上がろうとしたその時、、、
ふと足元がふらつき視界が真っ暗になった。
…
…
クロ｢ おーい…大丈夫か？｣
…
クロの声が聞こえる。
なんだ…？ てか、私どうなったんだ…
ゆっくりと目を開ける。
白い天井、微かな薬品の香り、フカフカのシーツ。
｢ ん…こ、ここはー…｣
クロ｢ やっと起きたか、｣
隣にはクロがいた。
｢ えっ…なんでクロが…てかここ…保健室？｣
周りをぐるぐる見渡す。
クロ｢ お前が部活中にぶっ倒れたんだよ｣
｢ …えっ｣
が、ガチか…全然記憶ねー！
｢ ご、ごめんね…なんか迷惑かけたみたいで｣
焦りながらそう言う。
クロ｢ いやー…俺は別に…｣
『シャー…』
先生｢ Aちゃん、体調どうー？｣
仕切りのカーテンが開らく。
｢ あ、はい！…もう大丈夫です！｣
突然の先生にびっくりする私
先生｢ 本当大丈夫？ 今日は念のために早く
帰ったほうがいいわよ｣
心配そうにそう言い、先生は椅子に腰掛ける。
｢ はい！…あ、ありがとうございました｣
ペコリと頭を下げ、扉へと向かう。
すると…
先生｢ 彼氏さんも、熱中症には気おつけなさいねー｣
｢ え！？｣
いきなりの彼氏と言う言葉に顔がぼっと熱くなる。
｢ せっ…先生！…か、彼氏じゃ｣
クロ｢ はーい…失礼しましたー｣
そっと口を塞ぎ、保健室の扉を閉めた。
｢ っ…はぁ！ ちょっと、なにすんの！｣
クロの手を押しのける
クロ｢ だって、彼氏でもなんでもどっちでもいいだろ？ それよりもはやく帰っ方が…｣
｢ うるっさい！！｣
私は涙目になる
｢ 私は、…どっちでもよくない！！！｣
早口にそう言うと、私は家に帰った。
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作者名：Vanillaモナカ | 作成日時：2017年9月18日 16時
