｜ ページ20
.
ENになりかけた。
痕？痕って何？傷跡？もしかして合法的に此奴を傷つけられるかもってこと！？
『よっしゃぁ！』
「おお」
ガッツポーズを掲げる私の姿に不破湊が飛び退くように身体を反らした。此奴の驚く姿新鮮だし、二重でよっしゃあ。
「え、Aちゃん嬉しいの？」
『だってアンタに傷跡付けられるんでしょ、痛くない程度にしておいてやらぁ』
やー！となんかちいのかわの如く突く振りをすると、ホッと安心したような表情を見せる。
「や、あの、喜んでいるとこまじごめんなんだけど、多分違う･･･と思うんだよね」
『は？』
違う？何が、と率直に疑問をぶつけると、困ったようにんー、と笑われた。
「･･･じゃあAちゃん、俺がいっぺんやって、見せてあげる」
『え、は、待って』
「見せたほうが早いから、大人しくしてて」
そう伸ばされる腕に防衛本能で思わず、い、痛いことはダメだよ、と僅かに首を横に振る。
その時の不破の様子は見ものだった。
まるで鳩が豆鉄砲食らったように目を見開いて、動きがピタリと止まったのだ。
でもその顔は面白いけど、早くしてくれないかな。
『･･･あの、やるならはやく、』
顔に手を当てながら天を仰ぐ不破湊。なんだなんだ、本当に。やるなら早くしてくれ。なんか怖いから。
「じゃあ、えっと、後ろ･･･向いてもらっていいかなAちゃん」
スゥ、と呼吸を整え直したらしい不破湊は、指示に従って後ろを向いた私の肩をそっと掴んだ。
骨ばった手の感触に思わずびくりと震えてしまって、鼓動も早くなる。これは恐怖だから。
「･･･ごめんね」
何が、と言う前に此奴のハネた髪が、首の後ろを撫でて、ぞわりと感覚そのものが背筋を伝って思わず声を上げる。
柔らかい感触が肌に当たって、それから遅れて一瞬の痛みがやってきた。
「･･･ン、は」
感触と気配が私から離れた。やっぱり痛い。肩から手を離され、くると振り返って向き合うと、申し訳無さそうに眉を顰める不破湊。
「ごめん、痛かった？」
『や、まぁ少しだけ･･･。でも初めてじゃないからギリセーフかな』
「は？」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 595人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のんの - 全然大丈夫です！リクエストに応えてくださりありがとうございます🫶 (12月30日 8時) (
レス) id: 59dcdcfe07 (このIDを非表示/違反報告)
はにべ(プロフ) - のんのさん» コメントありがとうございます！滅茶苦茶翻訳頼り＆英語圏の文化に詳しくありませんがそれでも大丈夫ですかね･･･！？そしてお二方共ほぼ初見のような感じですが、それでも宜しければ書かせていただきます！！弱々ですみません泣 (12月29日 22時) (レス) id: 43b761cb97 (このIDを非表示/違反報告)
のんの - 楽しくお話を読ませていただいております。もしよろしければenの👹🧧さんと🦁💰さんで噛み痕を付けないと出られない部屋、というリクエストをさせていただけないでしょうか?難しかったらお断りして結構です。これからも応援してます🫶 (12月29日 21時) (レス) id: 59dcdcfe07 (このIDを非表示/違反報告)
ぴこ(プロフ) - はにべさん» え！！はにべさんの書く文章が好きなのでお任せしてもいいですか？？これからは胸張って応援させてください🫡🫡🫡BIGLOVEです！！ (12月26日 21時) (レス) id: 5afc704ed7 (このIDを非表示/違反報告)
はにべ(プロフ) - スピカさん» コメントありがとうございます！今ホットなsbさんですね、なんて素晴らしい部屋なんでしょうか。一生出られなくてもいいですねそれは･･･。これからもニマニマさせるように頑張ります！！ (12月26日 21時) (レス) id: 43b761cb97 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はにべ | 作成日時：2024年12月11日 11時
