４４魚 ページ29
『あ"ー…ゲホッ…』
「A大丈夫？」
絶賛風邪っぴきで伏せております。
どーも、Fischer'sアイスクライマーです。
『頭痛い喉痛い関節痛い』
「仕方ないよ、今何度あると思ってんの？インフルじゃないだけましでしょ？」
『う〜ん…ぺけがそっけない…シルクぅ〜』
「今事務所。だから俺がいるんでしょ！」
おでこにベシッと冷えピタを貼り付けられ頭から布団を被せられる。
今日はちょっと長めの会議らしく、シルクの代わりにペケたんが看病してくれていた。
だがしかし、人間はか弱い生き物でたかだか風邪くらいで心細くなってしまうモノなのである。
『ペケ移るからあっちいってていいよ…移ったら大変…』
「平気だよ。むしろ俺に移してAが楽になるなら俺はそれでもいい」
『ばかやろ、風邪っていうのはな今この時代でも特効薬が見つかってないんだぞ…』
「その言葉そっくりそのまま返すよ」
なんだかとっても素っ気ない。
こんなに連れないペケたんは初めてだ。
『ねぇ…なんか怒ってんのか？』
「……別に」
『嘘だ。ペケはそんなにぶっきらぼうじゃないぞ』
「……また、看病することしか出来ないんだなって。昔と同じで」
そういえば、学生の頃ぺけたんの代わりに階段から突き落とされて頭カチ割ったことあったっけ。
遠い、中学の頃の記憶。
『…ばーか。まだ気にしてんの？』
「当たり前じゃん。未だに俺階段降りる時Aの前にかならず入るようにしてるんだよ？」
『うん、それ何となく気づいてたわ』
本来突き落とされるターゲットだったペケはショックからせっかくの大会を棄権した。
俺は三日くらい寝たきりで、せっせと世話をしていたのもペケだった。
シルクとかも来てたけどな。
「だからね、Aが元気ないと怖いの。早く元気になってよ…」
『泣くなよペケー…ほら、手ーつなご』
「泣いてないっ…」
『じゃあ繋がない？』
「繋ぐ！！」
ペケは俺の手を掴むもズビズビと鼻を鳴らしていた。
少し冷たくて、すらっと伸びた指がとても綺麗な手。
小さい俺の手とも、ゴツゴツしたシルクの手とも違う、綺麗な手。
その手に包まれながら、俺は眠りに落ちた。
シルクが帰ってきた時にはペケは俺の布団に潜り込んでいて。
後日移ったことは言わずもがな、である。
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ぐるり。(プロフ) - しみずさん» んわー！しみずさんありがとうございます！無意味なパート2ですが、今後ともよろしくお願い致します(ﾉﾟДﾟ)ﾉ↑↑↑ (2018年1月13日 9時) (
レス) id: d12cac2abb (このIDを非表示/違反報告)
しみず(プロフ) - わわわ、いつの間にパート２…！！続編おめでとうございます、これからもひっそりとファンで居させてください…！！無理のなさらない程度に更新ふぁいとです…！！ (2018年1月13日 3時) (レス) id: 516966c55c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぐるり。 | 作成日時：2018年1月12日 18時
