うんどうかい４ ページ18
『悪いっ…あと任せた、諒っ！』
「任せろ！」
俺が縮めてしまった後ろとの差を諸共せず、ぐんぐんと差を広げシルクは一位でゴールした。
走ってるのも、本当かっこいいよな。ちくしょう。
「やったー！」
「１位だよ１位！」
「良かったねぇ〜」
「去年の借りがあったからね」
ふぅ、と深く息を吐く。
跳ねた心臓も今は静かになったようだ。
『やっぱいいな、こういうの』
「俺もそう思う」
『カンタくん！』
「優勝おめでとう！…今度コラボ撮ろうね」
後からカンタくんに肩を組まれ、コラボの約束までされてしまった。
うん、肩を借りたのもあるしまあいいだろ。
そんなことを考えていると、俺とカンタくんの間にシルクが割り込んできた。
「ちょっと、うちのアイスクライマー口説かないでくんない？」
『口説くってお前…』
「お前も浮気すんなよ」
『浮気ー？！いつ俺が浮気したよ！』
「今してんだろー！この間だって…」
走った後のアドレナリンで興奮状態の俺たちは、周りにも目もくれずギャンギャンと言い合う。
カンタくんに言われた一言に二人して冷や汗をかくことになろうとは思いもしなかった。
「二人って、夫婦みたいだよね」
一気に張り詰めた空気にあはは、と乾いた笑いを交わしカンタくんと別れた。
そして二人とも、黙ったままで望んだ閉会式。
別に喧嘩をしたわけじゃないのに少し気まずい。
ペケやンダホも空気を読んだのか、俺達には話しかけてこない。
うん、悪いけど今はそうしててほしい。
「男性クリエイター部門MVPはなんとお二人です！赤チーム、Fischer'sシルクロードさん！アイスクライマーさん！」
声高らかに名前を呼ばれ驚く。
『えっ俺？』
「らしいな、行こうぜ」
正直、俺は何もしていない。
リレーでも差を詰められてしまったし、ポードボールはボロボロ。
障害物だって、カッコ悪かった。
「Fischer'sアイスクライマーさん、あなたはどんな病にも負けない強い心をこの大会中に見せてくれました。よって、MVP特別賞を授与いたします！」
『っ…ありがとうございます！』
情けないけど嬉しくて、隣で支えてくれるシルクが暖かくて。
俺は泣きながら閉会式を終えた。
帰り際めっちゃ、マサイに泣いたことバカにされたからとりあえずぶん殴っといた。
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ぐるり。(プロフ) - しみずさん» んわー！しみずさんありがとうございます！無意味なパート2ですが、今後ともよろしくお願い致します(ﾉﾟДﾟ)ﾉ↑↑↑ (2018年1月13日 9時) (
レス) id: d12cac2abb (このIDを非表示/違反報告)
しみず(プロフ) - わわわ、いつの間にパート２…！！続編おめでとうございます、これからもひっそりとファンで居させてください…！！無理のなさらない程度に更新ふぁいとです…！！ (2018年1月13日 3時) (レス) id: 516966c55c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぐるり。 | 作成日時：2018年1月12日 18時
