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数歩歩いて背に纏わり付く嫌な視線の方へ目を向ける。
ギリギリまだ日が昇らないこの時間帯は道路も街灯の明かりのみで、明かりが届かない場所は真っ暗な闇である。
Aの最近の悩みはアルバイト終わりの帰路に感じる、このストーカーとも呼べる視線だった。
最初は勘違いだと思い込んでいた。まさか自分に執着する人など居ないと思っていたし、この時間にだって外出する人は居ない訳では無い。
だがこれが毎日なのだ。毎日毎日気持ちの悪い視線と自分のスピードに合わせた足音が必ず背後に感じる。
一度警察に相談もしたが、やはり噂通り何も被害が無いのに動くということはしてくれず、「まぁ、一応パトロール強化しておきましょうかね」と気怠いとでも言うように答えただけだった。
いっその事今から後ろへ一直線に走り出せば犯人は見つかるだろうが、それが男性でしかも頭がおかしい人であったならまず命が危ない。
時間帯を変えてこの場を通れば防げそうなものだが、今の時間帯のアルバイトが一番稼げる、かつ生活費を一人で稼ぐ為には仕方ないことなのだった。
そんな今でも後ろからする足音に歩みを止めて振り向いてみる。街灯に照らされる自分の周りは真っ暗闇で、数メートル先の街灯までは何も見えない。
その暗闇に目を凝らしてじっと見つめるも、着いてきていた足音がまるで嘘のようにしんと静まり返って気配すら感じ得なかった。
霊的な類は一切信じないものの、あまりの気味の悪さにAは冷や汗をかきつつ早足で帰路をたどった。
一刻も早くその得体の知れないものから逃げたかった。
「女の子がこんな時間に一人だなんて、危ねえよなあ…」
ストーカーである当の本人、キヨはそんな事など梅雨知らずという顔でAの背を眺めていた。
そしてあろう事かスマホ画面をスクロールしながら「今日は沢山シャッターチャンスがあった」と呟きながら不安げに後ろを振り向く彼女の写真を見てさも嬉しそうに笑った。
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なみの。 - 壊れちゃった主人公ちゃんのふわふわした喋り方好きです・・・！とっても面白かったです。 (10月17日 23時) (
レス) @page48 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
霜はっぱ - 完結おめでとうございます!衝撃の最後!!びっくりしまった。流石です(^^)こういうのいっぱい欲しいです!でもあなたの作品はあなたが操るべきなのでご自身の思うがままに書いてくださいね!ほんとにお疲れ様でした!! (2020年9月23日 23時) (レス) id: 03879a5800 (このIDを非表示/違反報告)
草の管理人 - 終わってしまったあああ!!!だがおめでとうございます!!言うのが遅れて申し訳無いです。想像の遥か上を行く最後で口が開いてしまいましたwほんとにお疲れ様でした!わがままですがこれからも病んでる作品いっぱい欲しいです…w (2020年9月23日 23時) (レス) id: 03879a5800 (このIDを非表示/違反報告)
蠍(プロフ) - るなさん» え〜！？いつもありがとうございます！本当に書いているだけでこちらも体力を削がれるものだったので魂を削って書いた甲斐がありました。そのお言葉大切にします！私もこの作品とてもお気に入りなので愛してやって下さい！最後までありがとうございました！ (2020年9月22日 2時) (レス) id: ade8825d25 (このIDを非表示/違反報告)
蠍(プロフ) - 千景さん» 心に刺さるなんてそんな！もったいないお言葉ありがとうございます！重苦しすぎるヤンデレはこれからも書くと思うのでその時はまたよろしくお願いします！ありがとうございました！！ (2020年9月22日 2時) (レス) id: ade8825d25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蠍
| 作成日時：2020年6月1日 0時
