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『優しいんですよあの人。看病した日も体調悪いのに私の事気にかけてくれて…』
そうキヨを語るAにキヨは左腕から血液を垂らしながら笑っていた。
彼女自身は認めていてくれているのだ。その事実だけでキヨは十分だった。
そうだった。端から他人の言葉などに左右されている場合ではない。もう何も要らない。彼女がYESと言うことがYESなのだ。
それであるのなら、彼女の言葉と対立するあの男は俺達にとって邪魔であり、また悪であるはず。
そう思い込んだ瞬間にキヨははっとして椅子から立ち上がり、顔を上げた。
きっとAちゃんも嫌々こいつに付き合っているに違いない。
本当はうざったくて仕方ないけれども、こんな俺にだって優しくしてくれた君だから哀れみのせいで突き放すことが出来ないんだ。
「…………なんだ、やっぱり俺全部理解出来てんじゃん」
右手で顔を覆い、今まで何故そんなに簡単なことに気づかなかったのかと呆れた笑いが漏れた。
ストーカーは俺でなくてあの男。
俺とは違い、何も理解していない。自分がAと肩を並べて歩けるなどと、可哀想な程の勘違いをしてしまったあいつこそ真の悪で、彼女に付きまとう悪人。
今なら見える。そう感じてキヨは右手の小指の付け根をじっと見つめた。
絶対に俺達は交じり合うことのなかった、別世界の人間だと思ってた。
けれど、君の為に今日まで生きてきて、持てるだけの努力をして、やっとここまで来た。
他の奴ら何て塵やゴミに劣る様な奴らだったけど、俺は違う。切って切って繋ぎ合わせて、今やっと君に届く気がする。
「俺が絶対に運命の人だから」
その声は彼が今まで出したことがない程に、優しく甘い声色だった。
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なみの。 - 壊れちゃった主人公ちゃんのふわふわした喋り方好きです・・・！とっても面白かったです。 (10月17日 23時) (
レス) @page48 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
霜はっぱ - 完結おめでとうございます!衝撃の最後!!びっくりしまった。流石です(^^)こういうのいっぱい欲しいです!でもあなたの作品はあなたが操るべきなのでご自身の思うがままに書いてくださいね!ほんとにお疲れ様でした!! (2020年9月23日 23時) (レス) id: 03879a5800 (このIDを非表示/違反報告)
草の管理人 - 終わってしまったあああ!!!だがおめでとうございます!!言うのが遅れて申し訳無いです。想像の遥か上を行く最後で口が開いてしまいましたwほんとにお疲れ様でした!わがままですがこれからも病んでる作品いっぱい欲しいです…w (2020年9月23日 23時) (レス) id: 03879a5800 (このIDを非表示/違反報告)
蠍(プロフ) - るなさん» え〜！？いつもありがとうございます！本当に書いているだけでこちらも体力を削がれるものだったので魂を削って書いた甲斐がありました。そのお言葉大切にします！私もこの作品とてもお気に入りなので愛してやって下さい！最後までありがとうございました！ (2020年9月22日 2時) (レス) id: ade8825d25 (このIDを非表示/違反報告)
蠍(プロフ) - 千景さん» 心に刺さるなんてそんな！もったいないお言葉ありがとうございます！重苦しすぎるヤンデレはこれからも書くと思うのでその時はまたよろしくお願いします！ありがとうございました！！ (2020年9月22日 2時) (レス) id: ade8825d25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蠍
| 作成日時：2020年6月1日 0時
