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004 とある柱の思い ページ4

東門A、
階級は(ひのえ)

蟲の呼吸の派生である毒の呼吸の使い手で
以前はたまに稽古をしていた彼。


関わることは少なかったですが、彼は印象深かったのを覚えています。
__だって、自らの目を包帯で隠してしまっているんですよ?何故包帯をするのか理由は教えてくれませんでしたが。


何度も私は言いました。
「それでは守るものもわからなくなる」と。

けれど彼はそれを気にすることもなくあっけらかんと
「俺には出来る」と少し微笑んで言うのです。

そして有言実行。彼は包帯を巻いたまま、鬼を斬るようになりました。……そうなってから2年は過ぎましたね。


 


そんな彼が先日、見廻りに行った味方を庇い殉職したという話を生き残った隊員から聞かされた時には胸が痛みました。

あの彼が死ぬなんて。考えもしませんでした。
彼は死んでも死ななそうな人でしたから。


 



そして彼が死んだとされる場所へと足を運ぶと、
見慣れた黒髪がぼんやりと佇んでいる。

驚いて音を消すのも忘れ彼の元へ向かうと
彼は人懐っこい笑みを浮かべ安心した様子でした。

「っ東門さん!!?」

普段とは少し異なる様子に嫌な予感が頭をよぎる。
そんなはずはない、と頭を振り、死んだはずじゃ、と尋ねると、いつものような硬い顔になり「勝手に殺すな」とそっぽを向いた。……だが、何かがおかしいのです。


だって、あんなに見られるのを嫌がっていた赤い目を包帯で隠さずにいるなんて、貴方らしくもない。
…敵を欺くためにと表情を押し殺していたじゃないですか。



「貴方は鬼に殺されたと報告を受けたのです…!」


貴方は誰ですか。そう思いながら彼に刀を向けると
フラ、と彼の身体が傾いた。

咄嗟に支えるとぬるりとした感触が手に伝わる。


 



____っもしや!!


彼の体を仰向けにし上半身を触診すると身体中の至るところが折れていた。腹部からは出血もある。


_目を隠すどころではない、戦いだったのですね。

鎹鴉へと隠を連れてくるよう伝言を頼み、
出来る限りの応急処置を施していく。



「……目を覚ましたら」


目を覚ましたら、きっちり説明してもらいますからね、東門さん。


私を心配させるなんて、10年早いんですからね。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 男主 , 勘違い   
作品ジャンル:アニメ
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琴律(プロフ) - とても面白かったです!イメログの方も見させて頂きました!とっても上手ですね!!無理しない程度に更新頑張って下さい! (2020年3月10日 9時) (レス) id: b4e402c9aa (このIDを非表示/違反報告)
25253 - 面白かったです!これからも頑張ってください (2020年3月10日 9時) (レス) id: a847137800 (このIDを非表示/違反報告)
そらるな(プロフ) - 楽しかったです。更新待ってます。 (2020年3月8日 0時) (レス) id: 4a84e506c1 (このIDを非表示/違反報告)
そらるな(プロフ) - 楽しかったです。更新待ってます。 (2020年3月8日 0時) (レス) id: 4a84e506c1 (このIDを非表示/違反報告)
佐峅@岩動(プロフ) - 海谷2128:Δさん» コメント、励ましの言葉ありがとうございます!趣味でもありますのでちまちま更新して参りますので、気長にお待ち下さい!これからも頑張ります! (2020年2月26日 19時) (レス) id: 1d5638e044 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐峅@岩動 | 作成日時:2020年2月25日 20時

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